Project/Area Number |
23K20079
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Project/Area Number (Other) |
20H01232 (2020-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2020-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高橋 悠介 慶應義塾大学, 斯道文庫(三田), 教授 (40551502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 淳司 明治大学, 文学部, 専任教授 (10453961)
岡本 綾乃 (道津綾乃) 神奈川県立金沢文庫, 学芸課, 主任学芸員 (40443410)
貫井 裕恵 神奈川県立金沢文庫, 学芸課, 学芸員 (40782868)
落合 博志 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (50224259)
西岡 芳文 上智大学, 文学部, 教授 (90443407)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥13,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000、Indirect Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 聖教調査 / 聖教研究 / 唱導 |
Outline of Research at the Start |
神奈川県立金沢文庫(横浜市金沢区)が管理する国宝・称名寺聖教は、鎌倉幕府の要職にあった金沢北条氏の菩提寺・称名寺に伝来した文献資料で、鎌倉・南北朝期に書写された重要な唱導資料を含んでいる。本研究では、これらの唱導資料を調査・翻刻しつつ、その内容を経典や説話集等に所収される類話、記録等と比較検討し、書誌学的な問題や書写・ 享受の実態、教説的背景、寺院圏で活用されていた説話の研究などを深め、中世の唱導資料の意義を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
(一)「千字文説草」の調査研究:内容の主題に応じて、表紙の右上に千字文を付して分類された金沢文庫の説草群「千字文説草」について、これまで作成した翻刻の基礎稿をもとに、原本もしくは原本を撮影した写真や、類話の文献類と付き合わせてチェックする作業を継続して行った。 (二)「釈門秘鑰」等の調査研究:同じく金沢文庫の唱導資料のうち、安居院流の重要資料である「釈門秘鑰」についても、写真資料などをもとに、翻刻作業を行った。また、説話集『発心集』『唐物語』と関わる湛睿説草についても、断簡の順序を推定し、両者の関係を考察する論文を執筆した。 (三)寺院聖教の書誌学的研究と撮影:神奈川県立金沢文庫において、同文庫学芸員の研究分担者を中心に聖教調査と撮影を行い、今後の研究資料として保存した。 (四)展覧会の開催:2023年12月1日(金)から2024年1月21日(日)にかけて、神奈川県立金沢文庫において特別展「中世寺院の書物―聖教とそのかたち」を科研共催の形で開催し、研究成果の一端を広く社会に公開した。同展では、唱導資料を含む称名寺聖教を、書誌学的な観点から紹介した。また同展の図録には、高橋(研究代表者)と貫井裕恵氏(研究分担者)、西岡芳文氏(研究分担者)が、序論やコラム、解説を執筆した。 (五)研究集会の開催:2024年1月7日に神奈川県立金沢文庫において、第4回日本宗教文献調査学合同研究集会「聖教書誌学を考える」を開催した。研究分担者の貫井裕恵氏の司会のもと、高橋(研究代表者)、落合博志氏(研究分担者)、また服部光真氏(元興寺文化財研究所・主任研究員)の計3名がそれぞれ具体的な事例をもとにした研究報告を行い、聖教書誌学について議論を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進行に特段の問題は生じていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は聖教書誌学に関する展覧会に注力した面があったが、2024年度は唱導資料の翻刻・研究を中心とした成果の取りまとめに重点を置いて、課題を推進しようと考えている。
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