Project/Area Number |
23K20082
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Project/Area Number (Other) |
20H01237 (2020-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2020-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | International College for Postgraduate Buddhist Studies |
Principal Investigator |
牧野 和夫 国際仏教学大学院大学, 日本古写経研究所, 研究員 (70123081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 俊典 国際仏教学大学院大学, 仏教学研究科, 教授 (10123431)
前島 信也 国際仏教学大学院大学, 日本古写経研究所, 研究員 (10805922)
高橋 悠介 慶應義塾大学, 斯道文庫(三田), 教授 (40551502)
上杉 智英 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部美術室, 研究員 (50551884)
野沢 佳美 立正大学, 文学部, 教授 (80277748)
南 宏信 佛教大学, 仏教学部, 准教授 (80517003)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥14,040,000 (Direct Cost: ¥10,800,000、Indirect Cost: ¥3,240,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | 宋版一切経 / 福州版大蔵経 / 舶載大蔵経 / 東山交流圏 / 地方拠点寺院 / 律僧 / 遁世僧 / 九条道家 / 千葉氏 / 六波羅探題 / 聖教調査 / 思渓版大蔵経 / 刻工名 / 宋版 / 禅律僧 / 宋版大蔵経 / 刻工 / 舶載品 / 入宋僧 |
Outline of Research at the Start |
我が国に現存する多くの宋版大蔵経の研究は各々いつ日本に舶載されたのか、中国においていつ刷印されたものか、という研究を踏まえたものでなければならない。刊行時期と刷印時期、補修された時期との識別が厳しく追求される作業である。本研究は、福州版大蔵経の調査過程で 蓄積されつつある調査方法を同じく宋版大蔵経の思渓蔵、覆宋和刻経典他にも応用する試みといえる。福州版と思渓版・覆宋和刻本との相互の係りに留意した精細な調査によって新たな地平を拓こうという独自の研究である。その成果を以て舶載時並びに舶載以降の我が国の政治史・宗教文化史、出版文化史の解明へ展開する可能性のある総合的な研究でもある。
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Outline of Annual Research Achievements |
基本的には本研究の目的に即した継続研究として、コロナ禍の収束にともない実施可能となった宋版一切経の調査研究を軸に三本の計画を立て実施した。 (1)学会・研究会などの開催が復活し、対面形式の研究会などへの参加・発表を積極的に行った。神奈川県立金沢文庫保管称名寺蔵宋版一切経の目録刊行に分担者・協力者各一名(中村・野沢両氏)が論文執筆参加した。 (2)知恩院(九州国立博物館寄託分)・醍醐寺蔵大蔵経の部分的な実地調査を継続して行う予定であったが、醍醐寺調査の方は、予定日が大雨に襲われ実行取止めを余儀なくされた。九州国立博物館寄託宋版一切経調査は、二名で実施し、所期の調査を終えた。 (3)大蔵経舶載受容に関する問題を、鎌倉中後期の寺院史・政治史の方面に展開して考える必要もあり、その方面の資料収集・実地踏査に赴いた。宋版大蔵経の受容の端的なケースとして覆刻宋版仏書を視野に入れた少量の調査が中心となり、京都大学附属図書館(谷村文庫蔵)、都内の大東急記念文庫や慶應義塾図書館などの資料調査を行った。大部の五部大乗経など多人数の調査実施を必要とするものは次年度以降の課題として残した。四国覚城院聖教資料調査(於大阪大学)のために出張・調査を数回行った。地方における宋版一切経の舶載受容の宗教的な背景の解明に向けた調査研究であった。本年度の調査により、讃岐の拠点寺院間の緊密な「動き」が確認され、南北朝期の資料的な空白状況を埋める宗教的な環境にあったことが新たな高野山金剛三昧院調査を通してより鮮明になった。本年度も今後の料紙・印面等の科学的な調査に備えるべく実物断簡類の購入も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の主たる目的のひとつが出張書誌調査であり、可能な限り調査を予定していたが、台風などで本年度も実施困難となるケースもあった。出張書誌調査が本研究の柱であることに変わりはなく、当然コロナ禍収束の見通せる時点で再開したが、進捗状況はかなり遅れている、と言わざるをえない。今後の計画的な推進が望まれるところである。 他蔵の福州版一切経の調査に基づく刻工名事例の増加、次々に発表される新知見に対応すべき態勢の構築に着手すべき段階に至った、と考える。鋭意検討する予定である。 また、大蔵経舶載受容に関する問題を、鎌倉中後期の寺院史・政治史の方面に展開して考える必要もあり、その方面の資料収集・実地踏査は予定していた主要な計画のひとつであったが、調査は個人として行うことで順調に進んでいる。 今後の調査活動に向けた版経関連資料の蒐集などにも着手したが、宋版一切経の書物としての側面を考える上で、実物のもつ重要性は何物にもかえがたく(料紙など)、継続して今後も拡充につとめる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究が継続中の福州版大蔵経調査を引き続き行い、研究会・学会での発表などを通じて常に新知見の共有化として書誌学方面の宋版一切経の工具書などの充実につとめることは勿論であるが、引き続き思渓版などを視野に入れた舶載宋版大蔵経の全体像を把握すべく、版式の同異・収納函の規格や料紙の問題に取り組み、福州版と思渓版他との相互の係りに留意すべき精細な調査に着手し試験的な分析を行う。その際に版本の識別基準「刊・印・修」に関する詳細な調査(特に刻工名)が必須となっている。また、一昨年度より着手した宋版大蔵経の受容を端的に示す復刻宋版仏書の調査を引き続き進め、我が国中世の宗教的な環境に与えた影響などにも調査の幅を拡大していく。
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