Project/Area Number |
23K20116
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Project/Area Number (Other) |
20H01348 (2020-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2020-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03050:Archaeology-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
篠原 和大 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (30262067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 誠二 帝京大学, 付置研究所, 教授 (60574142)
大庭 重信 一般財団法人大阪市文化財協会, 学芸部門, 課長 (60344355)
中村 豊 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (30291496)
三吉 秀充 愛媛大学, 埋蔵文化財調査室, 准教授 (50284386)
貴田 潔 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (30759064)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥12,090,000 (Direct Cost: ¥9,300,000、Indirect Cost: ¥2,790,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | 農耕文化複合 / 比較考古学 / 農耕空間 / 土壌空間 / 地形環境 / 多様性 / 水田土壌 / 畑土壌 / 農耕空間構造 |
Outline of Research at the Start |
日本列島の初期農耕社会における農耕は、現在、その複合的な内容や多様な展開があることが推定できるようになってきている。こうした初期の農耕の本質を追究するために、本研究では、農耕空間の機能的側面に着目し、①作土の土壌学的な特徴と形成過程、②農耕空間の構造とシステム、③土壌・地形・水利等の環境への適応のミクロからマクロにいたる3つの視角から、各地の多様な環境に成立した農耕に対して検討を行う。それぞれの農耕空間を比較しながら、その機能・性格にも着目してある程度普遍的に類型化することによって、それらの選択や複合によって地域的な環境に適応していった農耕戦略の多様性を説明することができると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本列島とその周辺の初期の農耕社会の農耕戦略の多様性を説明することを目的とする。このため、各地の多様な環境に成立した農耕空間に対して、①作土の土壌学的な特徴と形成過程、②農耕空間の構造とシステム、③土壌・地形・水利等の環境への適合の3つの視角から検討を行う。2021年度は、各地農耕空間の調査、畑空間および水田空間に関する研究プラットフォームの構築推進及び研究会の開催などを中心に研究を進めた。 1)昨年度に引き続き、農耕空間研究プラットフォームの構築を進めた。畑空間については各自の研究をもとに9月にオンラインで研究会を開催し、①~③を念頭に分類、韓国を含む各地の事例の検討(三吉、中村、大庭、篠原報告)を行った。水田空間に関しては検討を進め、3月の研究会で大庭が灌漑システムの分類(②)、篠原が実験と土壌に関する報告(①)を行った。また②、③について、貴田の歴史地理学的な視点からの報告を得た。 2)現地での実物や事例の調査検討を進めた。4月に徳島南蔵本遺跡の畑遺構の検討、4月、8月、12月に登呂遺跡実験水田土壌調査の検討会、12月に文京遺跡畑土壌の検討を行った。併せて徳島平野、松山平野、加えて奈良盆地、鳥取県沿岸部を対象とした農耕遺跡の立地・地形の検討を行った。また、韓国での事前調査を行う予定であったが感染症拡大の影響で繰り越しを行った。 3)登呂遺跡実験水田での栽培実験と土壌調査を継続して行った。また、中山による圧痕調査も進められ、1月に秋津中西遺跡に関する調査成果が報告された。文京遺跡畑土壌の微細構造分析は感染症拡大の影響で繰り越しした。 4)2022年度に、繰り越しした文京遺跡畑土壌の微細構造分析および韓国での事前調査を実施して2021年度事業を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大がたびたび繰り返された影響で、現地検討会、研究会等が中止になったり、メンバーが十分に集合できないことが多々あった。同様の影響で、予定していた文京遺跡土壌試料の分析や韓国事前調査は繰り越しを行い2022年度に実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、今年度に引き続き、農耕空間の①作土の土壌学的な特徴と形成過程、②農耕空間の構造とシステム、③土壌・地形・水利等の環境への適合の3つの視角から、研究会の開催などによって、研究方法の共有や関連分野からの専門知識の提供を受けながら研究のプラットフォームを深化させる。 1)①については、代表者を中心に畑遺構や水田遺構に関する調査やデータの分析を進め、作土の形成、微細構造、遺構としての構造の問題を特徴的な事例を抽出しながら、類型化の検討を進める。②については、水田については、代表者、大庭を中心に前年度検討した灌漑システムの分類について、代表者・分担者のフィールドからさらに全国的な事例に視野を広げ、その地形環境への適合性や拡張性などの検討を進める。畑については代表者、三吉を中心に昨年度の検討をもとに分類、類型化を検討し、さらにその性格の検討を進める。③については代表者、分担者がそれぞれのフィールドへの適用を検討するとともに、全国の各事例への適用の検討を全体で進める。②、③については、引き続き貴田の歴史地理学的な視点からの地形や水利関係の分析を取り入れる。 2)現地での実物や事例の見学、分析を行う研究会を行い、共同的な分析検討を進める。今年度は鳥取県沿岸部、群馬県・埼玉県の関東平野北西部が対象にする予定。また、繰り越しを行った韓国の予備調査を実施し、可能であれば全体での調査を行う。 3)必要な実験、分析を進める。代表者による登呂遺跡実験水田栽培実験、静岡大、徳島大関係地(主に中村が分担)での畑作実験、資料を選定してレプリカ法による栽培作物の推定調査を行う(主に中山が分担)。年末頃に関連する研究グループとの合同研究会、年度末に今年度の成果を集約する研究会を行い、来年度の研究・シンポジウムにつなげる。 感染症拡大の影響で実施不可能となった場合は、必要の範囲で繰り越しを行う。
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