Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
多彩な自発的対称性の破れが起こる系である多成分超流体では,その多自由度性に起因して外部形体の異なる様々な位相欠陥が実現することが実験的に確認されているが,その内部構造についてはあまり理解されていない.内部構造の違いは動的性質にも影響するため,内部構造を含めた位相欠陥の動力学の解明は,多成分超流体の量子流体力学と相転移動力学を研究する上で避けては通れない.本課題では,冷却原子気体スピノール・ボース・アインシュタイン凝縮体におけるあらゆる位相欠陥の内部状態およびその動的性質を系統的に調べ,量子流体力学と相転移動力学を融合した「量子転移動力学」という新しいパラダイムを生むための理論的な礎を築く.