Project/Area Number |
23K20242
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Project/Area Number (Other) |
20H01981 (2020-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2020-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17030:Human geosciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川幡 穂高 東京大学, 大気海洋研究所, 名誉教授 (20356851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 麻夕里 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (20451891)
鈴木 淳 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究グループ長 (60344199)
吉田 明弘 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (80645458)
大石 龍太 東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (90436600)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 気候変動 / 気温 / 日本社会 / 大寒冷期 / 地球表層環境システム / 古環境 / 古気候 / 水温復元 / 松島湾 / 天明 / 天保 / 飢饉 / 高時間解像度 / アルケノン / 古水温 / アジアモンス-ン / 水稲栽培 / 弥生時代 / 北九州 / 金属器 / 縄文時代 / 博多湾 |
Outline of Research at the Start |
後期第四紀の気候変動の代表的なメカニズムとして,氷期・間氷期変動(ミランコビッチサイクル),ダンスガード・オシュガーサイクル,ハインリッヒイベント,ボンドイベントがある.私たちが復元した温度に,これらがどのように影響を与えたのかについて解析を進める.さらに,気候・ヒト・社会や文化のつながりの枠組みで,「気候・環境」が影響を与える主要な因子には「食糧・生業・経済」,「ヒト」,「人間社会・文化・文明」がある.特に,日本社会が経験した10の革新的な出来事において,その関係を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
江戸時代は,北半球の平均気温が0.6℃ほど低下したと推定される「小氷期」と呼ばれる寒冷な時代であった.このように寒冷化が常態化した条件で,火山噴火やエルニ-ニョなどが起こると,極端な冷夏が訪れる.日本では江戸時代後半に顕著な冷夏により天明・天保の大飢饉などを経験した. 天明の大飢饉は主に極端な冷夏によって引き起こされた.これは1782~87(天明2~7)年の6年もの長期間継続した.特に甚大な被害を被ったのが東日本と東北日本であったが,九州,四国でも被害が報告されており,被害は全国的規模であった.幕府による1780年と1792年の人口調査によると,人口は1,119,059人減少となり,全人口の約3%に達する人命が失われたことになる. 従来,天明の大飢饉の主たる原因は,浅間山の噴火であると説明されてきたが,文献調査をしした結果,これは正しくないことが判明した.浅間山の本格的な噴火は1783年7月で,それ以前に飢饉の前兆となる「ヤマセ」が三陸海岸では吹いていた.1783年には青森県弘前市にある岩木山も噴火したので,東日本と北日本の耕作地は降灰を被った.降灰は農作物の収量低下を引き起こし,量が多くなると大凶作となる場合が多い. 東北地方は「天明・天保の大飢饉」を経験し,仙台藩の文書によれば米の収量が30%以下まで落ち込んだことが記録されている.私たちのこれまでの成果に基づくと,「天明・天保期の寒冷イベント」は過去8,000年間で最寒期であると予想される. 今回,松島湾内で堆積物柱状コアの入手ができた.松島湾は内湾で水深が4mと浅いが,江戸時代の環境復元に最適で,天明・天保期の堆積物は,海底面より20から40cmの深さにあると推定される.海底柱状試料を採取し,日本の歴史記録と環境の関係を明らかにしたい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定されたコアを採取し,2024年の向けて試料が準備された.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度に高時間解像度(1から10年)で,定量的な環境復元(水温,降雨,塩分,生物生産など)の分析を行う予定である.
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