Project/Area Number |
23K20399
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Project/Area Number (Other) |
20H04413 (2020-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2020-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
根川 幸男 国際日本文化研究センター, 研究部, 特定研究員 (40771506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 佑輔 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (30632591)
西野 亮太 名城大学, 経営学部, 准教授 (30930870)
稲賀 繁美 京都精華大学, 国際文化学部, 教授 (40203195)
鵜戸 聡 明治大学, 国際日本学部, 専任准教授 (70713981)
橋本 順光 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (80334613)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,120,000 (Direct Cost: ¥12,400,000、Indirect Cost: ¥3,720,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 近代日本人 / グローバル移動 / 動植物交換 / 航路体験 / 文明史的意味 |
Outline of Research at the Start |
継続課題のため、記入しない。
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Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクト4年目に当たる2023年度は、前年度の中間報告シンポジウム「近代の人・モノ・動植物のグローバル移動と海洋・河川」で総括した成果や問題点を承け、国内調査、海外調査、デジタル媒体による調査をさらに進めた。また、2回のオンライン研究会を実施し、研究分担者と研究協力者の最近の研究動向とともに、調査結果の情報共有を行った。 注目すべき成果としては、2023年8月に研究代表者の根川が『移民船から世界をみる―航路体験をめぐる日本近代史』(法政大学出版局)を出版し、本プロジェクトの前半約3年間の成果を発表した。なお、同書は一般財団法人交通協力会の第49回交通図書賞(第3部歴史部門)を受賞し、本プロジェクトの成果と意義が大きく評価された。 さらに、2023年8月には、第14回ブラジル国際日本研究学会大会(フルミネンセ連邦大学)において、パネル「南米日本移民の歴史的インパクト―移動・連動・体験」を開催し、根川・橋本・酒井・ガラシーノ(研究協力者)が報告を行い、本プロジェクトの成果や国際連携の可能性を内外に向けて発表した。 加えて、2024年3月にベトナム・ハノイ国家大学において、同大学と共同で国際シンポジウム「帝国航路におけるベトナムの存在感―日越仏の結節点」を実施し、根川・橋本・鵜戸が本プロジェクトの成果報告を行った。また、海外研究協力者であるファン・ハイ・リン准教授や日越大学の桃木至朗教授がコメントを行うなど、現地研究者との研究交流を実施した。 以上のような活動によって、南米移民船航海という日本人集団の史上最長の移動における人びとの接触や生活様式・世界観の変化、新旧大陸間の動植物交換の実態と世界市場へのインパクトの見取り図を、海洋や河川を移動する主体からのグローバルな移民史として構築するという、本研究の目的の達成に向け、調査研究を推進している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナ感染拡大状況の収束を受けて、本プロジェクトの研究分担者・研究協力者が国内や海外での調査を実施し、国際的な研究協力のネットワークの拡大とさらなる成果発信を推進することができた。 「研究実績の概要」でも記したように、東京都、神奈川県、広島県、奈良県、鹿児島県などでの国内調査とともに、ブラジル、ベトナムで海外調査を実施することができた。具体的には、2023年8月、根川(研究代表者)、橋本(大阪大学教授・研究分担者)、酒井(鹿児島大学准教授・同)、ガラシーノ・ファクンド(JICA研究所研究員、研究協力者)とともに、ブラジルにおける調査を行い、第14回ブラジル国際日本研究学会でのパネルディスカッションを実施した。また、2024年3月には、ファン・ハイ・リン氏(ハノイ国家大学准教授、海外研究協力者)の協力のもと、ベトナムにおける調査とともに、ハノイ国家大学において、国際シンポジウム「帝国航路におけるベトナムの存在感―日越仏の結節点」を開催し、根川・橋本・鵜戸が本プロジェクトの成果報告を行うことができた。 加えて、根川が、「越境的時空間及びメディアとしての移民船をめぐる文明史的研究」(基盤研究(C)、17K02043、2017~2020年度)から継承した研究成果と本プロジェクトの中間的な成果を接続し、両者の成果をまとめた書籍『移民船から世界をみる―航路体験をめぐる日本近代史』を出版、第49回交通図書賞(第3部歴史部門)を受賞し、本プロジェクトの成果と意義が大きく評価された。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は本プロジェクトの最終年度ということで、全体の研究の取りまとめを行い、その成果の内外への発信を継続して行う。 具体的には、国内での追跡調査を行い、獲得した成果を補強する。それとともに、西野(名城大学・研究分担者)を中心に、橋本(大阪大学教授・同)、ファン・ハイ・リン(ハノイ国家大学准教授、海外研究協力者)、アストギク・ホワニシャン(ロシア・アルメニア大学上級講師・同)が、7月にインドネシアで開催されるアジア研究学会(AAS-in-Asia)2024年度大会においてパネルディスカッションを実施する計画である(同学会からすでに承認済み)。同大会終了後は、活字媒体での成果報告も視野に入れている。 また、第14回ブラジル国際日本研究学会大会で実施したパネルディスカッションの成果発信として、同学会の年報に根川・橋本・酒井・ガラシーノが投稿予定である。 さらに、研究分担者、国内外の研究協力者とともに、雑誌『季刊民族学』(千里文化財団)に、2025年度中をめどとした特集記事掲載の企画書を提出しており、本プロジェクトの総括的な研究成果を活字媒体で広く発信する計画である。
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