Project/Area Number |
23K20405
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Project/Area Number (Other) |
20H04450 (2020-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2020-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80040:Quantum beam science-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松山 成男 東北大学, 工学研究科, 教授 (70219525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 洋平 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50359535)
加田 渉 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60589117)
藤代 史 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 准教授 (90546269)
神谷 富裕 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (70370385)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | ナノビーム / 全元素分析 / 自動集束 / ナノ原子顕微鏡 / イオンビーム発光分光 / 焦点予測システム / マルチモーダル分析 / 元素分析 / ナノ元素顕微鏡 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、イオンビームと物資との相互作用に注目し、イオンビームを数10nm程度にまで収束させ、その相互作用による発光(Ion beam induced luminescence, IBIL)、特性X線発生 (Particle Induced X-ray Emission, PIXE)、荷電粒子の散乱 (Rutherford BackScattering Spectroscopy, RBS)による二次放射線等を検出することにより、ナノ元素顕微鏡を実現しようとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ナノビーム形成システムの開発とPIXE/RBS/RFS/ERDA分析に蛍光分析システムを加えたマルチモーダル分析システムの高度化を図ることに向けて、焦点深度可変システムの実用化、水素分析システムの最適化、蛍光分析システムの開発を行った。 焦点深度可変システムは、凹凸のある試料や水素分析時に試料を傾ける必要のあることから、ナノビームを形成したとしても場所によって焦点深度がずれてしまうことを補正するシステムで、焦点位置の変化によるビーム径の変化は100umの焦点深度のずれに対して1um程度であるため、焦点位置の変化に対して磁場を追従させる方式を採用している。これまでは、実測値を元に磁場強度を内外挿していたが、2点で磁場を集束する必要があったが、計算により磁場変化を予測できるソフトウエアを完成させ、システムに組み込みを行った。磁場予測システムについて国際会議で発表し評価を得て、論文が受理された。 水素分析システムにおいては、試料と検出器位置の配置、特に角度の設定がシビアであることが分かったので、バルクビームを用いて実験的に最適な配置の算定を行い、分析に向けた実験体系にあわせた5軸ステージの開発を行った。 蛍光分析については、検出効率が低いのが問題となっている事が判明し、効率を上げたファイバーの選択を行い評価をシステムの高度化を行い、評価中である。 これらのマイクロビームシステムの現状を国際会議にて報告し、学術雑誌に投稿し、採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、先ずナノビーム形成システムの開発とPIXE/RBS/RFS分析に蛍光分析システムを加えたマルチモーダル分析システムの高度化を行い、ナノプローブシステムを構築する。それらの基礎要素が順調に開発されており、成果も出ているため、これを組み合わせることにより、目的が達成出来ると考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、レンズの多連化を図り、ビーム径の縮小化を図る。昨年度進めたシミュレーションにより、ビームの縮小化はレンズ配列、極性、カップリングを変更することによりナノメートルオーダーの分解能を実現する。そして、イオンビームとの相互作用による発光(IBIL)、特性X線発生 (PIXE)、荷電粒子の散乱 (RBS)、水素原子の反跳(ERDA)分析により、元素と機能を見るナノ顕微鏡を開発する。水素のマッピングシステムは、水素の反跳強度が弱いため、検出器の大型化により克服する予定であったが、実際に適応したところ、大型化による角度分解能の悪化による影響が大きいため、ブロードビームを用いた実験体系の見直しを行い、実現可能の見通しがついたので、ナノビームでの実験を行う。さらに、多波長蛍光分析システムの感度を向上させ、蛍光の情報も同時に取り入れ、有機物の情報についても取得可能なシステムの構築を行う。有機物の分析の際には、有機物に結合する蛍光体の開発も必要となるため、引き続き蛍光体についての開発も進める。
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