Project/Area Number |
23K20416
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Project/Area Number (Other) |
21H00467 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡田 光弘 慶應義塾大学, 文学部(三田), 名誉教授 (30224025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 遼 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (70853422)
峯島 宏次 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (80725739)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥13,260,000 (Direct Cost: ¥10,200,000、Indirect Cost: ¥3,060,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 証明と論証の哲学 / 論理の哲学 / 数学の哲学 / 論理学 / LLMモデルと推論 / 証明論の哲学 / 推論研究 / AIと論理 / 証明の哲学 / 論理哲学 / 証明 / 論証 / 形式論理言語 / 哲学 / 論理 / 計算機科学基礎と哲学 |
Outline of Research at the Start |
形式論理証明概念を現代的に見直すべく、現代論理学史上の証明・論証概念、図的証明やグラフィック推論による論証、実践推論や行為理由論証、AIアルゴリズム透明性のための説明論証などを含む、新しい「論証・証明」概念の形成を目指す。グラフィック推論と日常言語論証との融合にも我々の証明概念が有効であることを示す。これらの研究を単に伝統的な論理推論的アプローチだけでなく、近年目覚ましく発展しつつあるAIモデル(特に日常言語データに基づくLLMモデル)を用いた推論アプローチと比較、融合していくことにも本研究の特徴がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
20世紀的形式言語により見落とされることとなった論理の形式性を問い直す試みを多面的に進めた。岡田は、20世紀的汎用述語論理の形式証明とは異なる証明概念をウィトゲンシュタインの草稿から引き出した(日本哲学会ワークショップ)。特に、前期ウィトゲンシュタインの算術証明概念と中期ウィトゲンシュタインの算術証明概念を比較、ウィトゲンシュタインの直観主義証明に対する批判などを通じて、中期ウィトゲンシュタインにおける証明概念の形式性の捉え方の独自性を示した (Wittgenstein's Philosophy in 1929, Routledge)。このことから、証明の推論形成を概念I形成と捉える立場を検討し、その具体例を、古典論理と直観主義論理の統語論理の推論形成で示した。(早稲田大学哲学会フィロソフィア誌シンポジウム要旨、Proc, of Logic for Peace)。岡田は論証推論主義の観点から、伊藤はブランダムらの推論主義の観点から推論と論証について連携して本課題研究を進めた。(伊藤の推論主義の成果の一部は上記シンポジウム要旨参照。)伊藤は、規則と規則の適用の区別をもとに推論・論証概念の新しい視点を与えた。(例えば、「Disagreement in Logic and Reasoning」日仏ワークショップ)。形式論理言語では捉えにくい推論について研究を進めた。この文脈で峯島は、20世紀型述語論理では捉えにくいことが知られている、逆接などの接続詞や比較詞の考察の成果を公開した。画像的論理推論の研究も進めた。 岡田と峯島は深層学習ベースの自然言語推論モデルを論理推論・論理証明の観点から評価する方法論を検討し、それに基づいて調査を開始した。人の自然言語推論で知られている種々の推論バイアスが機械学習の推論モデルでも生じるかという問題や、機会学習モデルによる論証形成の問題を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題研究の目標に向けて各分担者が分担部分の研究を進展させることができた。特に、形式論理的推論と深層学習モデルによる推論の比較の研究も開始できた。
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Strategy for Future Research Activity |
20世紀型の論理形式言語による証明概念を超える、現代的「形式」「論理」「証明」概念をとらえる研究をさらに進める。論理哲学史、非言語的論理、情報科学・深層学習による推論モデルとの関連について、昨年度に引き続きこの研究を進める。 とくに、日常言語の推論と深層学習推論モデルによる推論の関連性の実験、論理言語推論と深層学習推論モデルとの融合的・組み合わせ的論証の可能性の調査などの進展が今後期待される。
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