Project/Area Number |
23K20431
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Project/Area Number (Other) |
21H00484 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01050:Aesthetics and art studies-related
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
日比野 啓 成蹊大学, 文学部, 教授 (40302830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 竜一 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10277783)
神山 彰 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (20287882)
井上 優 明治大学, 文学部, 専任教授 (20406797)
中野 正昭 淑徳大学, 人文学部, 教授 (40409727)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | オーラル・ヒストリー / 商業演劇 / 小劇場演劇 / 裏方 / 批評 / 日本近現代演劇 / アングラ・小劇場 / 歌舞伎 / 新劇 / 講談 / 聞き書き / アングラ・小劇場演劇 / 演劇史の再構築 / 演劇史 / アングラ演劇 / 日本近代演劇史 / 日本近現代演劇史 / アングラ |
Outline of Research at the Start |
商業演劇・小劇場にかかわってきた数名の演劇人(裏方を含む)や演劇批評家・研究者に聞き書きを行い、編集したものをウェブサイトに公開する。同意が得られた方については、YouTubeでの実際の聞き書きの模様を一部公開する。聞き書き史料をもとに研究代表者・分担者は各自論文・著書を執筆する。日本近現代演劇史における聞き書きの意義について総括するパネルを日本演劇学会・研究集会で実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
小林誠(俳優・東宝現代劇)、神田松鯉(講談師)、前田昌明(俳優・新人会)の三名の聞き書きを行った。研究成果を社会に還元する試みとしては、上記のうち神田松鯉(講談師)および過年度に聞き書きを行った丸山博一(俳優・東宝現代劇)、坂本博士(声楽家・サカモトミュージカル主宰)、星野和彦(演出家)、ふじたあさや(劇作家・演出家)の計五名の聞き書きをウェブサイト「日本近代演劇デジタル・オーラル・ヒストリー・アーカイヴ」(https://www.oraltheatrehistory.org)に公開した。また神田松鯉の聞き書きの様子の一部を記録した動画をYouTubeの「日本近代演劇デジタル・オーラル・ヒストリー・アーカイヴ」チャンネル(https://youtube.com/watch?v=-egNFxILbAI)に公開した。 これらの成果をもとに『「喜劇」の誕生――評伝・曾我廼家五郎』(白水社、2024)や、日比野・神山彰・児玉竜一「「日本近代演劇デジタル・オーラル・ヒストリー・アーカイヴ」の構築と運営について(上)」(『成蹊大学文学部紀要』第59号、2024)をはじめとして、各人が論文・著書の刊行・学会発表を行った。その結果、ジャンルごとの縦割りで語られてきた日本近現代演劇史において、ジャンル間の人的移動があったことを示すことができた。とりわけ今年度聞き書きを行なった三名の方々からは、1960年代後半における新劇が、アングラ演劇の対等に伴い没落していった時期という通説とは異なり、まだそれぞれのジャンルに人材を供給する「ハブ」として機能していたこと、また一般社会における認知度も50年代と比べてそれほど下がっていなかったことについての証言を得ることができ、演劇史の書き直しという大目標にまた一歩近づくことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
聞き書き取材の公開を精力的に行い、研究成果を社会に還元することができた。各人の論文著書の刊行・学会発表のペースは過年度に比べるとやや落ちたが、それでも高い生産量を誇っている。聞き書き取材の実施については取材対象者からいったん引き受けていただいた後にお断りされたり、日程が合わなかったりしたため、五人への聞き書きを予定していたが三人しかできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度であるため、聞き書き取材を予定通り五人実施する。これまで手薄だったアングラ・小劇場演劇出身の演劇人や研究者・評論家の方々にお話を伺うことを予定している。また日本演劇学会で本研究参加者によるパネルを作り、あらためて演劇研究における聞き書き取材の重要さについて訴えると同時に、課題や今後の展望について斯界の人々から広く知見を募る。各人による論文著書の刊行・学会発表のほか、聞き書きの方法論や意義について論じた論文を共著で発表する。
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