Project/Area Number |
23K20442
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Project/Area Number (Other) |
21H00501 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01080:Sociology of science, history of science and technology-related
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
柿原 泰 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (60345402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 毅 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 客員教授 (60826981)
山内 知也 神戸大学, 海事科学研究科, 教授 (40211619)
濱岡 豊 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (60286622)
高橋 博子 奈良大学, 文学部, 教授 (00364117)
中原 聖乃 金沢星稜大学, 人文学部, 准教授 (00570053)
林 衛 富山大学, 学術研究部教育学系, 准教授 (60432118)
徳永 恵美香 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 特任講師(常勤) (50794773)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
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Keywords | 放射線 / 科学史 / 被ばく / 疫学 / 放射線防護 / 健康影響 / 甲状腺がん / 放射線被ばく / 被害者 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、放射線影響をめぐる科学的な調査研究をもとにした放射線防護の体系(その理論、基本原則の考え方、諸概念等)がいかに形成されたのか、そして実際に社会的な場面で放射線防護の実践がいかになされたのか、その実態と問題点について、科学史・科学論的研究を基に明らかにしつつ、とくにこれまでの放射線防護に欠けていると考えられる市民的観点からの再検討を加え、あるべき姿を提示すべく調査研究を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、放射線影響をめぐる科学的な調査研究をもとにした放射線防護の体系(その理論、基本原則の考え方、諸概念等)がいかに形成されたのか、そして実際に社会的な場面で放射線防護の実践がいかになされたのか、その実態と問題点について、科学史・科学論的研究を軸とした研究によって明らかにしつつ、とくにこれまでの放射線防護に欠けていると考えられる市民的観点からの再検討を加え、あるべき姿を提示していくことを目的として研究を進めている。本研究の2年目の2022年度においては、以下のような取り組みを行なった。 NPO法人・市民科学研究室と協力して、市民的観点から放射線防護のあり方を問い直す連続シンポジウムを企画し、2021年度末に第1回を開催したが、2022年度には、4月に第2回、6月に第3回、11月に第4回を開催した。原発事故時の被災地住民・避難者の視点から放射線防護の問題点を考察し、放射線リスクに関する科学的観点からの再検討を加え、市民的観点からの放射線防護の指針づくりに向けた議論を行った。 5月の日本科学史学会の年会では、原発事故後の小児甲状腺がん多発問題をめぐるシンポジウムを企画・開催し、歴史的視点をふまえつつ、因果関係をめぐって見解を異にする研究者の討論を行った。 11月の科学技術社会論学会の年会では、UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)の福島原発事故をめぐる2020/21報告書を主たる対象としたセッションを企画し、科学史・科学論的な背景を論じつつ、報告書の作成過程や報告書の内容の問題点を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究グループが他のグループと協力して企画立案し、前年度末から始めた連続シンポジウムの続きを実施することができたこと、他のグループとも協力して企画した学会でのシンポジウムやセッションを開催することができたことは、当初の計画通り、あるいはそれ以上の成果であったが、当初計画していた本研究グループにおける全体研究会は開催できなかった。企画立案途中のものもあるので、次年度にはぜひともそれらを実現させるよう努めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の1年目、2年目に研究を進めてきた、放射線防護についての市民的観点からの再構築の作業をさらに進めていく。今後は、さらに研究課題において焦点となる論点を整理・明確化し、科学史・科学論を軸にしつつ、社会科学的・倫理的側面からの検討、メタ科学的な検討を加えて、多角的に議論する場をつくり、総合的に研究を進めていきたい。そのためにも、本研究グループの全体研究会を開催し、研究の進展状況の確認、計画の微調整をしつつ、研究を着実に進展させていくようにする。
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