Project/Area Number |
23K20464
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Project/Area Number (Other) |
21H00528 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
田窪 行則 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 客員教授 (10154957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長屋 尚典 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (20625727)
中田 節子 (有田節子) 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (70263994)
細馬 宏通 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90275181)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | 時空間メタファー / ジェスチャー / 類比マッピング / 琉球諸語 / 日本語諸方言 / 宮古語 / タガログ語 / 時空間マッピング / 指示詞 / スペイン語 / ラマホロット語 / 類比的写像 / 認知実験 / 比喩 / 時空間認知 / 時間表現 / 類比的マッピング / 空間表現 |
Outline of Research at the Start |
空間表現が時間表現に転用されることは広く知られている。「前、うしろ(あと)、先」のような空間表現は、時間表現としても使われる。空間を表す指示詞が「あの時」のように過去を表したりする。こ空間の言語表現が時間に転用されること自体は言語を問わず広く見られるが、その現れ方は言語によって異なり、また同じ言語でも領域によって異なる現れ方をする。例えば現在のカレンダーでは上から下の方向が時間の方向を表し、1月を下に2月を上にする配置には違和感を感じる。これらは文字の方向などの関係しており、文化差、地域差、言語差がある。 本研究は、このような空間・時間の転用のメカニズムを実験と言語分析によって解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年8月および2024年2月に宮古島で自然談話の動画収録を行い、書き起こして、共通語訳をつけ、話者の承諾のもとにYouTubeで公開した。それらの動画の解析に基づいて、宮古語池間方言における時空間を中心とした発話とそれに随伴するジェスチャーの相互行為分析を進めた。 2022年度から継続してタガログ語およびラマホロット語のビデオコーパスについて構築を進め、時空間表現について特徴的なものをピックアップし、移動表現について論文を準備するとともに、指示詞に関する基礎的な調査を行った。 訪問介護における介護者と利用者の相互行為について、また、他人の視点を推察するときに他者の身体が環世界内でどのように用いられるかについて、それぞれ認知科学会大会で発表した。相互行為場面における重さ感覚の表出を論じることで、個人の認知が空間表象化され、相互行為に取り入れられる可能性を論じ、言語・音声理解と対話処理研究会で発表を行った。 11月にこれらの各自の研究成果持ち寄って討議を行い、2024年度の研究実施計画をたてた。 3月に『南琉球宮古語池間方言辞典-西原地区班』の改訂版を出版した。これは、2022年3月に発行された『南琉球・宮古語 池間方言辞典』の増補改訂版。誤植や誤りを直し、100あまりの語を新たに付け加え、日本語共通語から池間方言を引けるように逆引き索引をつけたものである。逆引き索引をつけたことで、時空間マッピング基礎資料とすることができるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度にできなかったフィールドワークを2回実施し、他の作業も順調にすすんでいる。インドネシアでのフィールドワークはインドネシア政府の方針が変わったためにできなくなったが、これまでのフィールドワークにより構築したデータベースによって補っているため大きな問題は生じていない。
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Strategy for Future Research Activity |
インドネシアのフィールド調査が入国制限の強化等によりできなくなったため、それを既存のデータベースにより代替する。本年は最終年度にあたるため、まとめのための会合を数回行い、これまでの成果を総合し、発表するワークショップを行う。
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