Project/Area Number |
23K20481
|
Project/Area Number (Other) |
21H00549 (2021-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
鳥飼 慎一郎 立教大学, 名誉教授, 名誉教授 (90180207)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 英一 関西大学, 国際部, 教授 (40158267)
溜箭 将之 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (70323623)
秋元 奈穂子 立教大学, 法学部, 准教授 (40517877)
中田 裕子 南山大学, 法学部, 准教授 (40802369)
高橋 脩一 専修大学, 法学部, 准教授 (80749614)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
|
Keywords | アメリカ判例 / イギリス判例 / コーパス言語学 / 活用発信型辞書 / EMI / 司法英語 / 日本型EMI / 英米法 / 司法英語辞書 / アメリカ裁判所判例 / イギリス最高裁判所判例 / ESP / ESP / 辞書学 / 英語教育学 / 国際教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、アメリカとイギリスの判例を数多く集めて、それをコンピュータソフトを使って分析をし、その結果を『コーパス言語学に基づく日本人のための活用発信型司法英語辞書』にまとめ、より多くの日本の大学や大学の教員や学生が参加できる英語による法律の専門の授業が実施できるようにするものです。外国からの留学生やいわゆる帰国子女と呼ばれる学生だけでなく、日本で普通に小学校、中学校、高等学校と英語を学んだ学生であっても、志さえあれば国籍・母語・文化背景が異なる学生たちと共に英語で専門を学び、英語で発信できるよう、コーパス言語学、英語教育学、辞書学と英米法の研究成果を融合した学際的な研究です。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人学習者のためにコーパス言語学に基づく活用発信型の辞書を編集し、これまで経験と偶然性が大きな比重を占めた専門英語の習得に、コーパス言語学の知見と研究方法を取り入れ、科学的データに基づき、使用頻度と有用性に基づいた専門英語の辞書を編集し、日本の大学、教員、学生が対応可能な日本型のEMIを構築することを目的としている。そのために、既にアメリカ判例とイギリス判例を各600万語収集して司法英語のメインコーパスを作成した。それに加えて、アメリカとイギリスのロージャーナルを各600万語ずつ収録したサブコーパスを作成し、これまで研究代表者および分担者自身が英米法研究の学習・研究者として経験したり、英米法を日本の大学で講義する過程を経て蓄積してきた語彙表現のうち、日本人学習者が司法英語を受容だけでなく、司法英語を使ってメッセージを発信する際にも有用となる186の辞書項目を選定し、それらを(1)司法英語の専門語義で使用される表現、(2)司法英語と一般英語の両方の語義で使用される表現、(3)軽動詞構文のような文法形式で多用される基本的な動詞、(4)司法英語でディスコースを発展させるのに有用な連語表現、の4つのタイプに分けて辞書項目として記述せんとするプロジェクトを進めている。 それら186項目については、既に第1次原稿の執筆を終了し、その後議論を経て完成した辞書フォーマットに流し込む形で修正再編集した第2次原稿も既に完成している。現在は、初校原稿として印刷所に送付するための第3次原稿を、186項目すべてにおいて編集会議の場で議論修正する段階に入っている。これまでの過程で得られた知見は、随時口頭発表、あるいは論文等の形で公表している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
『コーパス言語学に基づく日本人のための活用発信型辞書』に収録すべき、186項目すべてにわたり、第1次原稿、第2次原稿もほぼ完成させ、最終修正段階に入っている。2023年度の後半からは、ほぼ毎週の割合で頻繁に編集会議を開催し、印刷に回すための初校原稿の作成にかかっている。印刷用の初校原稿を作成するにあたり、訳語の統一、文体の統一、辞書に掲載する付属・参考項目の書き方、文体等の統一などをできうる限りはかり、辞書としての統一感を出すべく議論を重ねてきた。辞書の見出し語と共起する語の表記にあたっては、英米の判例を別々にして頻度順に掲載するのではなく、英米で共通した共起語についてはできるだけ統一し、意味的にカテゴリー化できるものはカテゴリーごとにまとめ、共起語の意味のまとまりをできるだけ理解できるようにした。それらの共起語の配列においても、その使用頻度を3段階に分けて表記方法を区別して提示し、コーパス言語学に基づく辞書の特徴を出した。各見出し語の用例の表記に関しても、『Longman Grammar of Spoken and Written English』の考え方を参考にして、従来の学校文法の考え方ではなく、コーパス言語学ならではの、特徴的な文法文型の配列になるよう努めた。この辞書は、司法英語を理解するためだけの辞書ではなく、日本人が司法の分野で発信できるようにするための辞書であることを常に念頭に入れて、例文の選択もあくまでも発信に寄与する例文を収録している。さらには、この辞書が専門英語の辞書であることを踏まえ、英米法の理解を促進するような内容の例文も多く掲載してある。このような辞書編集は困難を極めるものであり、初期の段階では様々な議論が繰り返されたが、次第にその議論も収れんされ、順調に作業が進むようになってきている。
|
Strategy for Future Research Activity |
辞書の編集と並行して、新たにこの辞書と相互補完的な関係にある日本型EMI教材の編集のための議論を始めている。今後は、研究分担者の所属する専任校において展開されている英語による法律科目の授業を参観し、担当者や履修者の意見や彼らが直面している問題点などを明らかにし、日本の英米法領域におけるEMIの授業に資する日本型のEMI仕様の辞書と教材の完成を目指す。既にその分野では日本をリードしているヨーロッパ諸国、東南アジア、あるいは中国の授業を視察し、担当者と意見交換をし、参考になるものは参考にし、日本の大学が抱える問題については、日本の事情を最大限勘案し、日本の大学・教員・学生が対応できる日本型のEMIを構築していく決意である。
|