Melting Empire: Modernizing State and Destabilized Society in the Borderlands of Late Imperial Russia
Project/Area Number |
23K20506
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Project/Area Number (Other) |
21H00581 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
青島 陽子 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 教授 (20451388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長縄 宣博 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 教授 (30451389)
シュラトフ ヤロスラブ 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30726807)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥15,470,000 (Direct Cost: ¥11,900,000、Indirect Cost: ¥3,570,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 帝国 / ロシア / ナショナリズム / 民族問題 / 境界地域 / 境界領域 / 中東欧 / 近現代史 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ロシア帝国の崩壊の要因を、多民族が混住する帝国の境界領域である西部境界地域・ムスリム地域・シベリア・極東地域に焦点を当て、統治の遠心的な力がどのように生じ、帝国の統治システムがどう融解したのかを明らかにするものである。とくに、1905年以降の帝国統治の危機の中で、政府が一方では宥和的で改革的な政策を、他方では統治の中央集権化を進めたが、それが境界地域においてどのような新しい動きを生じさせたのか、多角的に分析をする。この研究は、たんにロシア史に資するのみならず、近代におけるユーラシアの関係史の新しい側面に光を与えるものになるだろう。
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は本研究課題の初年度となるが、新型コロナウィルス感染症の影響が続き、計画していた事業の展開は遅れ気味となった。2022年度に一部の事業を繰り越し、おおむね予定の事業を終えることができた。 2021年には研究代表者と分担者がそれぞれ学会やセミナーなどで自分の研究報告を行う形で、それぞれの研究を進めた。2022年度5月には、ロシア帝国の崩壊過程を境界地域から考えるという、本研究課題の主題をスタートアップとして多角的に検討するため、スラブ・ユーラシア研究センター研究センターで2022年度公開講座「溶解する帝国ーロシア帝国崩壊を境界地域から考える」を開催し、研究代表者と分担者の他、4名の研究者(野坂潤子、秋山徹、鶴見太郎、村田優樹)を招き、連続公演を行った。この連続講演の成果を、現在、論集として出版することを計画している。また、2022年7月にはスラブ・ユーラシア研究センターで国際シンポジウム“An Anarchist Turn? Imperial Rule and Resistance in the Long Twentieth Century”を研究分担者の長縄と共同で開催した。2022年2月に起きたロシアによるウクライナ侵攻を受け、12月には3名の若手の歴史研究者を海外から招聘し、スラブ・ユーラシア研究センターで座談会をハイブリッドで開催し、今後のロシア境界地域の歴史研究の在り方について討論した。この内容は雑誌ACTA SLAVICA IAPONICAでの発表を予定している。さらに招聘者の三名を東京に招き(早稲田大学)、国内の中東欧ロシア地域を専門とする研究者を対象として「東部ヨーロッパ境界地域におけるナショナリズムの多面性」と題するワークショップを開催し、今後のヨーロッパ境界地域に関する歴史研究の個別具体的報告を行ってもらい、会場の歴史・文学研究者らとともに討論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度から2022年度にかけて新型コロナウィルス感染症の影響が長引いたことや、2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻の影響で海外研究者の招聘や資料調査の計画の見直しが迫られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、新型コロナウィルス感染症の影響はほとんどなくなったが、ロシアによるウクライナでの戦争の影響は続いている。ロシア以外の近隣の資料調査地を開拓したり、新しい共同研究の相手を模索するなど、研究遂行の遅れを取り戻すための対応を徐々に取り始めているので、さらにその試みを進めていきたい。 2022年度は、ロシアによるウクライナでの戦争の影響を受け、研究課題の枠組みそれ自体に再検討が必要であるか否かも考えなければならなくなった。この問題は上述のように、2022年12月の二つのイベントで検討を始めているが、さらに、国内外の研究者との対話も重ね、研究の方向性をブラッシュアップしていく必要がある。2023年度はウクライナからの研究者の招聘も別の研究プロジェクトとの協力で企画されているので、新しい境界地域の研究方針をさらに深く議論していきたい。 こうした今までの研究活動を踏まえつつ、2024年度の最終年度に国際シンポジウムの開催を検討している。2023年度はテーマの構想、招聘者の検討など、開催準備を進める予定である。同時に、2022年度に開催した公開講座のアウトリーチとして、連続公演の内容の書籍化の企画も推進していく。
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Report
(1 results)
Research Products
(22 results)