Project/Area Number |
23K20508
|
Project/Area Number (Other) |
21H00584 (2021-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
|
Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
大清水 裕 滋賀大学, 教育学系, 教授 (70631571)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 みわ 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (60816510)
宮坂 渉 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (70434230)
佐藤 育子 日本女子大学, 文学部, 研究員 (80459940)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 古代ローマ / 北アフリカ / 農業 / ローマ帝国 / チュニジア / アフリカ / ローマ法 / モザイク / 碑文 / カルタゴ / ローマ |
Outline of Research at the Start |
ローマ帝国支配下の北アフリカでは、アウグストゥス期にローマ市民権を持つ退役兵が数多く入植したことが知られる一方、皇帝領をはじめとする大規模な所領が多かったことも指摘されている。このような自作農主体と想定される入植者と、大規模所領経営の関係は必ずしも整合的には理解されていない。本研究では、美術史や考古学、ローマ法といった隣接諸分野からの協力も得て、学際的にこの問題に取り組むことにより、古代のローマ帝国にあって首都ローマを支える穀倉地帯とされてきた北アフリカの「農業」の実態を、多角的に、かつ整合性をもって理解することを目ざしている
|
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、前年度に引き続き、それぞれの研究テーマについて考察を深めるとともに、年末年始にチュニジアで現地調査を行った。チュニジアでの現地調査では、前年度に引き続き国立文化財研究所(Institut national du patrimoine)の許可を得て、バルド美術館、ウティナ及びその近隣遺跡(Sidi Ghrib, Pagus Fortunalis等)、ナブール遺跡/同考古学博物館、スース考古学博物館、スファックス考古学博物館、ティナ遺跡を訪れ、メンバー相互の意見交換や現地研究者との交流により古代ローマ時代の北アフリカ農業の実態について理解を深めた。特に、ウティナ及びその近隣の農村遺跡では、碑文やモザイクの発見された場所のコンテクストを確認することができ、今後の研究の進展に資するところが大きかったと感じている。 また、現地調査に先立ち、その詳細を詰めるためにオンラインで科研の第7回研究会を、現地調査の速報として第8回研究会をフェニキア・カルタゴ研究会第9回公開報告会と共催という形でハイブリッド形式により、さらに年度末に新年度の活動に向けて第9回研究会をオンラインで、それぞれ開催した。フェニキア・カルタゴ研究会では、分担者の瀧本みわがチュニジアでの調査内容を広く一般向けに報告している。 そのほか、日本ローマ法研究会における分担者の宮坂渉による報告に加え、文化遺産国際協力コンソーシアム第21回欧州分科会では、研究代表者の大清水裕と分担者の佐藤育子、協力者の向井朋生の3名による「チュニジア共和国における古代ローマ遺跡の調査研究」という報告も行った。研究協力者である向井朋生の尽力もあり、チュニジア側との協力は想定以上に進んでおり、今後の成果発表につなげていきたいと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
昨年度に引き続き、今年度もチュニジアの国立文化財研究所の許可を得て、未公開の遺跡も含めた現地での調査を実施することができた。チュニジアでの現地調査は当初の計画以上に充実したものとなっており、当初の計画以上に進展していると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
本科研をはじめとする日本側研究者に対するチュニジア側研究者の期待は高く、チュニジアでも現地調査を軸に古代ローマ時代の北アフリカ農業の実態解明を進めていきたいと考えている。 また、新年度には日本西洋史学会第74回大会で小シンポジウムを企画している。本科研の代表者・分担者が、古代ローマ史、ローマ法、美術史、それぞれの立場から報告を行うと同時に、古代ローマ経済史・動物考古学、植物考古学、地理情報学といった関連分野の研究者からのコメントもお願いしている。本科研のメンバーだけでなく、より幅広く協力者を募ることで、今後の研究をさらに幅広く多面的に進めて行ければと考えている。
|