Project/Area Number |
23K20509
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Project/Area Number (Other) |
21H00585 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
西山 暁義 共立女子大学, 国際学部, 教授 (80348606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦部 彰 立正大学, 文学部, 准教授 (00772667)
小林 繁子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (20706288)
小野寺 拓也 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (20708193)
河合 信晴 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (20720428)
森田 直子 上智大学, 文学部, 准教授 (30452064)
佐藤 公紀 明治大学, 法学部, 専任講師 (70586536)
辻 英史 法政大学, 人間環境学部, 教授 (80422369)
鈴木 直志 中央大学, 文学部, 教授 (90301613)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥12,480,000 (Direct Cost: ¥9,600,000、Indirect Cost: ¥2,880,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | ドイツ近現代史 / 史料集 / 複眼的視点 / ドイツ史 / 近現代史 / 歴史教育 / ドイツ・ヨーロッパ史 |
Outline of Research at the Start |
近年、歴史学におけるアプローチの多様性やグローバル、トランスナショナルといった視点の広角化などをふまえ、外国史概説が数多く刊行される一方で、史料そのものを批判的に分析し、異なる、相反する視点による史料を対置して課題を設定することによって、歴史的思考力を明示的に促す史料集はきわめて少ない。本研究は、ドイツ歴史教育における「複眼的視点」の議論を参照しつつ、高大連携も視野に入れた大学における世界史・外国史教育における具体な改善案として、史料分析の方法論的解説と複眼的視点にもとづく史料の対置による課題設定からなる史料集を、ドイツ近現代史を題材に具体的かつ先駆的実践例として作成することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究代表者の校務および体調の関係もあり、予定していた研究会のスケジュール通りにワークショップを開催することができなかった。ただし、2021年、2022年と、ドイツにおけるトピック別歴史教材の分析や複眼的視点にかんする歴史教育の理論・実践的文献の報告・合評を続けてきたなかで、一定の土台は形成されており、分担者の個別テーマについての史料集案の策定の準備が進められる時期でもあった。2023年度初回のワークショップは2024年1月26日に実施され(オンライン)、そこでは西山が担当部分である第一次世界大戦に関する5冊のドイツの教材(すべてWochenschau社のもの)を取り上げ、グローバル・ヒストリー、文学史、エゴ・ドキュメント、独仏関係など、それぞれに重点を持つ史料集の特徴、応用可能性、注意点などについて報告し、議論を行った。第2回は3月24日に実施され、風刺画の使用法や1848年革命についての教材、さらに社会福祉の歴史について、それぞれ分担する予定のメンバー(森田、辻)が報告を行った。とりわけ風刺画については、学生の興味を喚起する役割と、その中身を図像学的、文化史的に分析する材料の2つあることについて議論が行われ、すべて後者までを追求する必要はないという点でメンバー間の合意を見た。さらに西山により、来年度に実践していく個別の史料集案について、フォーマットが提示され、それぞれ前期において1章の構成と1節の具体例について作成し、夏季休暇期間に開催予定の次期ワークショップにて議論に提供することにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記の通り、研究代表者の事情により、ワークショップが予定通り開催できず、メンバー全員による教材分析、市涼秋の構成案についての議論が十分に進展させることができなかったため、「やや遅れている」を選んだ。とはいえ、上記進捗状況においても述べているように、メンバー各自で資料文献を収集し、複眼的視点による史料構成を検討すること自体は、それぞれのテーマについて進めることができるものであり、2024年1月末、および3月末の代表者による報告とそれをめぐる議論においても、来2024年度前期中に、各自モデル案を準備することについて合意することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
複眼的視点という性質上、掲載史料の数も多くなるのは自明の理である。また、どのような複眼性を重視するのかによっても、対象となる史料の幅は変わってくる。いきなり担当する通時的時代、テーマについて全体の具体案を提示することは困難であることから、まずは任意の1節を選択し、それについて作成することにしている。それぞれの節の案の報告やそれを使用しての模擬授業、そして検証的議論を通じて、具体案の精緻化を図り、年度末までに1つの節については完成させるとともに、他の節についても構成案を提示することで、最終年度終了後の史料集作成作業にも道筋を作ることにする。
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