Project/Area Number |
23K20538
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Project/Area Number (Other) |
21H00621 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03070:Museology-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
先山 徹 兵庫県立大学, 地域資源マネジメント研究科, 客員教授 (20244692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 恭平 兵庫県立大学, 地域資源マネジメント研究科, 講師 (40843321)
川村 教一 兵庫県立大学, 地域資源マネジメント研究科, 教授 (80572768)
松原 典孝 兵庫県立大学, 地域資源マネジメント研究科, 講師 (80597336)
乙藤 洋一郎 神戸大学, 理学研究科, 名誉教授 (90160895)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 石材 / 帯磁率 / 石造物 / 産地同定 / 文化地質 / 石材産地 / 花崗岩 / 瀬戸内地域 / 砂岩 / 中世石造物 / 凝灰岩 / 石材流通 / 土石流 |
Outline of Research at the Start |
歴史的な石造物によく使用される、代表的な石材産地とされる地域を調査し、石材の帯磁率と岩石記載を行う。それによって石造物の石材産地同定に適用可能なデータベースを作成する。また特に考古学者や歴史学者など地質・岩石の専門外の石造物研究者がウェブサイト上で同定可能なように、それぞれの特徴をカルテにまとめる。 成果はインターネットを通じて閲覧可能とするとともに、最終年度には一般向け発表会を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
歴史時代を通じて各地に多くの石造物が存在する。それらのいくつかは特定の産地から運ばれたものが知られており、それらの産地同定や流通経路の変遷を明確にすることは歴史学上の重要課題の一つとなっている。しかしながら、これまでの石造物に関する歴史学的研究は往々にして石造物の形態や伝承、あるいは研究者の眼力に頼る傾向があり、客観的なデータに裏打ちされたものが少ない。そのため本研究の目的の一つは、客観的なデータに基づいて石材の産地同定手法を確立するところにあり、その軸として帯磁率の測定を行う。 そこで2023年度はその対象の一つとして和泉砂岩を取り上げ、特に高知県土佐清水市および徳島県阿南市周辺で調査を実施した。その結果、それぞれ大阪府南部の和泉砂岩と在地のものに分けられること、帯磁率と形態から両者の区分が可能であることが明らかになった。このうち土佐清水市での成果の一部を日本地質学会第130年会において報告した(先山)。この地域では同時に花崗岩の石造物も多く存在しているが、その帯磁率と岩相から、中世のものは全て六甲山地の花崗岩で作られていること、近世の物にはそれに瀬戸内海の島嶼部からもたらされたものが含まれることが明らかになった。 そのほか年度当初予定していた調査地域のうち、花崗岩石材産地については北木島・白石島・犬島・与島・本島・広島の調査を行い、それによって瀬戸内海島嶼部の主要な産地データをほぼ網羅することができた。火山岩類については、福井県高島町のハイアロクラスタイト(日引石)で製造されたと考えられる石造物を兵庫県豊岡市で見出し、帯磁率測定と記載を行った。また香川県の凝灰岩類(豊島石・天霧石など)について調査を行い、その成果は「地域資源マネジメント研究」に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
西日本で中世以降広域に流通している石材の主要な部分は、今年度までにほぼ網羅することができている。当初の予定であげていたウェブサイトの作成と報告会の開催は次年度に持ち越すことにしたが、その分調査を重視し資料収集を行い、全般的に見れば予定に近いペースで進んでいると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
広域流通石材についてはこれまでの成果を補う形での調査に加え、室内でのデータ整理を行う。さらに小範囲に流通している石材として凝灰岩や石灰岩についてのデータも加える。2024年度中頃には石材のウェブサイトを立ち上げ、2025年3月には豊岡市において報告会を開催する。
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