Project/Area Number |
23K20603
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Project/Area Number (Other) |
21H00716 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
権 赫旭 日本大学, 経済学部, 教授 (80361856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池内 健太 独立行政法人経済産業研究所, 研究グループ, 上席研究員 (20625496)
深尾 京司 一橋大学, 経済研究所, 特命教授 (30173305)
金 榮愨 専修大学, 経済学部, 教授 (50583811)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,120,000 (Direct Cost: ¥12,400,000、Indirect Cost: ¥3,720,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | 企業動学 / 負の退出効果 / 第4次産業革命 / TFP / 雇用ダイナミクス / 国際比較 / 生産性動学 / 労働生産性 / 成長会計分析 / TFP上昇 / 経済成長 |
Outline of Research at the Start |
ビジネスレジスターが整備されている米・EU以外の諸国では、企業の参入・淘汰、つまり企業動学の計測・国際比較は十分に行われていない。また、全産業について企業間の資源再配分を通じた生産性向上を計測することは、統計の制約のため米・EUでさえも難しい。本研究では、日本と他の東アジア諸国(韓国、中国)および米国を主な対象として、政府統計や民間の企業データを駆使して、企業動学と企業間の資源配分を計測し、その変化の決定要因を探る。またOECDのDynEmp/MultiProdプロジェクトと連携することにより、他の先進諸国との比較も行う。なお、東アジアの生産性動学を米国のそれとも比較する。
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Outline of Annual Research Achievements |
経済協力開発機構・科学技術イノベーション局(OECD/DSTI)による雇用と生産性のダイナミクスの国際比較分析プロジェクト(DynEmp/MultiProdプロジェクト)に参加して国際比較分析を行った。DynEmpプロジェクトおよびMultiProdプロジェクトのための日本に関する分析に利用したデータソースは、「事業所・企業統計調査」、「経済センサス-基礎調査」、「経済センサス-活動調査」、「工業統計調査」、「企業活動基本調査」の調査票情報である。なお、「工業統計調査」と「事業所・企業統計調査」、「経済センサス-基礎調査」、「経済センサス-活動調査」の調査対象単位は事業所であるが、いずれも本社情報を用いて調査結果の分析を行う統計部局において企業に名寄せが行われている。 雇用と生産性のダイナミクスに関する日本の特徴として以下のような点が明らかとなった。 ①日本は新規開業率が低く、若い企業の割合が海外と比較して著しく低い。②各国同様、若い企業は日本においても雇用成長の主な要因となっているが、その成長率は国際的にみて低い。③各国と同様に日本における賃金と生産性の企業間の格差が拡大しており、サービス業で格差拡大が顕著である。④他国との違いとして、日本の賃金・生産性の格差はリーマン・ショックの後縮小している。⑤企業間の資源配分の効率性はリーマン・ショックの前まで改善していたが、その後低下した。⑥企業の資本投入は最適水準から乖離している傾向が強く、その傾向は時間を通じて強まっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通りにOECD諸国との国際比較を通じて、日本の雇用と生産性ダイナミクスの特徴を明らかにした。しかし、新型コロナウイルス感染症で、韓国、中国、米国の事業所・企業レベルのミクロ・データベースの整備と共同研究が予想より遅れている問題がある。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症が5類感染症移行したので、韓国、中国、米国の研究協力者との連携を強化して、国際比較可能なデータベースの整備と共同研究を速く進めることにする。特に、日本では相対的に効率的な企業が市場から撤退し、より非効率的な企業が生き残る奇妙な現象、つまり負の退出効果が韓国と中国でも観察されるかどうかについて確認する。
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