Project/Area Number |
23K20613
|
Project/Area Number (Other) |
21H00730 (2021-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07060:Money and finance-related
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
芝田 隆志 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (70372597)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 理 大阪大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20456940)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥16,250,000 (Direct Cost: ¥12,500,000、Indirect Cost: ¥3,750,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
|
Keywords | ファイナンス / 企業金融 / オプション理論 / 資金制約 / 競争均衡 / 競争環境 / 負債の再交渉 / 情報の非対称性 / 非対称情報 / 最適資本構成 / 連鎖倒産 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,企業金融と金融工学との融合研究であるコーポレートファイナンス動学モデルを拡張し,そのモデルを用いて,クレジットリスクを考慮に入れた企業の財務指標を推定する.特に,本研究では,国際学術研究会の参加,国際研究集会の開催を通じて,当該研究に関する国際的な学術研究拠点としての機能を拡充する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究業績は,学術論文1本(査読つき国際学術誌),学会報告15件(国際7件,国内8件のうち招待講演2件)に集約される.
本年度の研究では,競争環境が企業の投資タイミング戦略に与える影響について考察した.具体的な主要な結果は,次の2点にある.第一に,企業の投資費用が,完全な不可逆ではなく部分的に不可逆であると仮定した.その部分的不可逆性の下では,企業の投資タイミングは競争環境に依存することを明らかにした.従来の研究では,企業の投資費用が完全な不可逆であると仮定されており,企業の投資タイミングは競争環境には依存しないことが示されていた.もし企業の投資費用が完全な不可逆から部分的に不可逆となるならば,企業は業績悪化の際に企業を流動化させることが可能となる.それゆえ,企業の投資タイミングが競争環境に依存する理由は,企業が流動化戦略をもつからであることを示した.第二に,企業が投資費用を,株式発行ではなく負債発行によって賄うと仮定する.この負債調達の下では,企業の投資タイミングは競争環境に依存することを明らかにした.従来の研究では,企業の投資費用は株式発行によって賄うと仮定されており,企業の投資タイミングは競争環境には依存しないことが示されていた.もし企業が投資費用を負債発行によって調達するならば,企業は業績悪化の際に企業を倒産させることになる.それゆえ,企業の投資タイミングが競争環境に依存する理由は,企業が倒産戦略をもつからであることを示した.以上より,もし企業が投資開始後に倒産や流動化などの戦略をもつ場合には,投資タイミングは競争環境に依存し,そうでないならば,投資タイミングは競争環境に依存しないことを明らかにした.
学会発表では,国際学会にて7件,国内学会にて8件(うち招待講演2件),研究報告を行った.次年度,これらの研究成果を学術論文として取りまとめ,学術論文誌に投稿する予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究期間が3年経過した時点において,学術論文9本(2021年度5本,2022年度3本,2023年1本)が(査読つき)国際学術誌に掲載され,また学会報告を32回(国際学会17回,国内学会15回)行うことができたため,当初の計画以上に進展していると判断できる.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では,競争市場における企業の最適投資戦略モデルに,競争均衡の条件を新しく導入することにより,競争均衡が企業の最適投資戦略に与える影響について明らかにする.
|