Project/Area Number |
23K20650
|
Project/Area Number (Other) |
21H00786 (2021-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
|
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松本 行真 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (60455110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉原 直樹 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所, 研究部, 研究員 (40240345)
齊藤 綾美 東北文化学園大学, 現代社会学部, 教授 (70431484)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
|
Keywords | ネットワーク / コミュニティ / メディア / 情報 / 平時と有事 / 信頼性 / メディア・スケープ / 平時 / 有事 / ネットワーク/コミュニティ |
Outline of Research at the Start |
本研究は「想定外」と「広域」災害の点で共通する福島県双葉郡(原子力災害)と北海道内(全道停電)を主なフィールドに定める。 被災者の住まい先や(電気を含む)物資等調達に揺れ動く「ネットワーク/コミュニティの諸相」において、避難者の帰町や物資調達等といった被災後の判断に関する「意思決定」が「共同性」「メディア・スケープ」で形成される諸類型に関係することを、①情報の「信頼性」を媒介変数とした定量・定性の両面から検討するとともに、②原発事故と全道停電における経験・教訓がその後に発生したコロナ・ショックの対応にどのような影響を与えたかを比較分析により明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度主に実施したのは以下の6つ。 1)双葉郡内主に富岡町の区会・広域自治会・サロン関係者や、町外に設置された公営住宅自治会役員らへのヒアリング調査を行い、コロナ禍/後における各々のコミュニティの実態・課題とその変容を把握した。2)北海道内各地の県域局、コミュニティ放送局、町内会連合会等の住民組織、広域支援ネットワーク関係者を対象にヒアリング調査を行い、胆振東部地震や新型コロナ禍/後における有事対応の実態と課題、その後の対応変化等を把握した。放送局関係では比較のために東海地区のコミュニティ放送局への聞き取りも行った。3)東日本大震災・原子力災害伝承館研究員との連携により、同施設における資料展示や語り部等を含む運営・管理上の実態と課題を把握した。4)昨年度実施予定だったアンケート調査(福島県内/北海道内、左記以外を対象)を2024年3月に実施し、平時との比較による「コロナ後」における情報の信頼性とメディア・スケープの関係を量的視点から把握した(インターネット調査・回収2,926名)。5)コロナ禍/後における住民組織対応の比較にインドネシア・バリ島をフィールドに定め、現地共同研究者であるウダヤナ大学専任講師・ブディアナ氏を招聘し、東日本大震災被災地巡検や災害比較に関する意見交換を行った。6)4)の先行調査と国際比較という位置づけにより、日本国内/バリ島内の各大学生(近畿大学、ウダヤナ大学、ガネーシャ教育大学)を対象とした平時・有事におけるメディア接触調査を行った(近畿大2023年7月・回収380名、ウダヤナ大2023年9~10月・回収154名、ガネーシャ教育大2024年3月~4月(一部)・回収145名)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由は大きく以下の2つである。 コロナ禍により一部実施が難しかったヒアリング調査も福島県内、北海道内で徐々に行えるようになり、特にコロナ禍/後の各対応と課題、コロナの教訓をふまえた今後の展開に関する聞き取りや意見交換が出来るようになったこと。 また、コロナ禍が落ち着くことを想定に2022年度に実施する予定であったアンケート調査もコロナが落ち着いた2024年3月に実施することも出来たこと。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は2023年度に実施したアンケート調査の分析を行い、ヒアリング調査にて質的考察を深める。 具体的には次の通り。 アンケート調査分析は本研究課題の仮説である「メディア・スケープの諸相」を多変量解析により導出し、また平時の共同性(ここでは「つながりの強度」とみなす)との組み合わせによる有事下での意思決定の類型化を試みる。 これらのアンケート調査分析結果(メディア・スケープの諸相と意思決定の類型化等)をふまえて、いわき市や双葉郡内の町村、室蘭市や稚内市等の北海道内の各々の住民組織、自治体、支援ネットワーク、震災伝承施設、コミュニティ放送局、県域局等関係者へヒアリング調査を行い、情報の信頼性、メディア・スケープの諸相と意思決定の類型化等の関係を質的視点から把握する。 上記の問題意識を日本/インドネシア・バリ島の学生をも対象に、各種アンケート調査やヒアリング調査も進めることで、情報の信頼性、メディア・スケープの諸相と意思決定の類型化等の関係の国際比較も試みる。
|