Project/Area Number |
23K20667
|
Project/Area Number (Other) |
21H00808 (2021-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
鶴永 陽子 島根大学, 学術研究院人間科学系, 教授 (60517051)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 真悟 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 教授 (00346371)
松野 恭子 東亜大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00461278)
坂口 剛正 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70196070)
板村 裕之 島根大学, その他部局等, 名誉教授 (80109040)
高橋 哲也 島根大学, 学術研究院人間科学系, 教授 (90325035)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
|
Keywords | バイオマス / ポリフェノール / タンニン / 抗ウイルス / タンパク質 / 食品系バイオマス / 嚥下困難者用食品 / ゲル濾過 / 抗ウィルス / 抗菌性 / 消臭性 / 多糖類 / クロマト分画 / 機能性評価 / 有効利用 / 抗酸化性 / 機能性 / ヘルスケア製品 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、食品系バイオマスの優れた機能性に安定性と普遍性を持たせ、ヘルスケア製品として活用できる技術を開発する。まず、機能性成分、残留農薬や可能収集量、収集の難易を指標にして優れた食品系バイオマスを探索する。次に、選定した食品系バイオマスの機能性成分の効率的かつ低コストな抽出・素材化処理方法を明らかにし、さらに抗ウイルス性、抗菌性、消臭性を明らかにする。最終的にこれらの機能を付与したヘルスケア製品を開発する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は軟化などにより廃棄される未利用資源の渋ガキ(未脱渋)ペーストを嚥下困難者食の素材として活用する方法を重点的に検討した。渋ガキに含まれるタンニンは、タンパク質と強く結合することが知られている。我々はこの特性を利用して、カキ‘西条’の規格外果実を利用した介護用食品素材の作製を試みた。渋ガキペーストと豆乳との割合を変えて混合したペーストと、調理器具の1つであるエスプーマで処理した泡状試料を作製し、可溶性タンニン含量(渋味の指標)、密度(起泡性の指標)、試料の高さ(泡沫安定性の指標)、色調、テクスチャー評価指標(硬さ応力、付着性、凝集性)を評価した。その結果、渋ガキペーストの割合を増やすほど、試料の高さ、a*値(赤~緑)、b*値(黄~青)、硬さ応力、付着性の値が高まることがわかった。テクスチャー評価指標の数値を嚥下困難者用食品の評価基準と照合すると、渋ガキペースト30%以上のペーストならびに泡沫試料は規格基準Ⅲに該当することが明らとなり、介護用食品としての利用が可能であることが示唆された。さらに、本技術を応用してスイーツを試作し、官能評価を実施したところ、高い評価が得られた。 また、ウイルス不活化などの機能性を有する有用成分を得るため、ゲルクロマトグラフによるカキバイオマス・ポリフェノールの分画を試みている。2022年には、60%エタノール-8M尿素(6:4、pH2)溶媒で分画を試みたが、エタノール溶媒ではゲルにポリフェノールが吸着されるためか、溶出できなかった。溶媒を溶出実績のあるアセトンに変え、溶出した分画のアセトン溶媒を蒸発させたのち水で溶解する方法を試みたところ、抗ウイルス評価のための試料を得ることができた。今後、この分画液について抗ウイルス評価を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
食品系バイオマスの収集、機能性評価、嚥下困難者用食品の試作については、それぞれ学会発表ならびに学会誌に掲載することができた。また、2023年度には課題となっていたクロマトによる抽出液の分画についても方法を見出すことができた。 そのため、全体的には「おおむね順調」と判断された。
|
Strategy for Future Research Activity |
各食品系バイオマスの分画試料液について、抗ウイルスなどの機能性評価を実施する。また、2024年度は本研究の最終年度となる。そのため、これまでに得られたデータを整理、解析し、積極的に学会、論文等で発表する。
|