食品の香りのもつ多面的な機能の解析とウェルネス資源としての活用
Project/Area Number |
23K20668
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Project/Area Number (Other) |
21H00809 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
和田 浩二 琉球大学, 農学部, 教授 (50201257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 雅志 琉球大学, 国際地域創造学部, 教授 (70423738)
中山 素一 九州産業大学, 生命科学部, 教授 (90626095)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,770,000 (Direct Cost: ¥12,900,000、Indirect Cost: ¥3,870,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 香り / 香辛料 / ストレス / 抗菌性 / ウェルネス / ヒハツモドキ / GC-MS |
Outline of Research at the Start |
食品のもつ特有な香りを食生活の中で効率よく、かつ効果的に利用することにより、食事の楽しさ(二次機能)が増すだけでなく、健康維持・増進(三次機能)、そして食品の変質や変敗の防御(安全性)という多面的な機能を同時に引き出すことが可能である。本研究では、沖縄在来の亜熱帯香辛料に着目し、その香りのもつ多面的な機能を解析し、それらの作用や機能間での相関を明らかにする。さらに、学際的に文理一体をなす枠組みで、より広い健康観につながるウェルネス資源として、香りのもつ多面的な機能の活用を目指す。得られる成果は、香りを特徴とする食品に広く応用可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は研究期間を4年とし、香り特性の評価とフードミクス解析(研究課題1)、抗ストレス作用と作用成分の解析(研究課題2)、飲料における抗菌作用の解析と検証(研究課題3)、ウェルネス資源活用に向けたモデル開発(研究課題4)の4つの課題から構成され、研究課題1の成果を研究課題2と研究課題3に、それら3つの研究課題の成果を研究課題4に連携させて研究を実施する。本年度は研究課題1~研究課題3において以下の成果が得られた。 ヒハツモドキ果実および乾燥や焙煎した加工品の香気特性の解析(研究課題1)としては、GC-におい嗅ぎ分析により、ヒハツモドキ果実およびその加工品から8つの特徴的なにおいを確認することができ、固相マイクロ抽出および高真空香気蒸留により得られた香気抽出物のGC/MS分析の結果から、それら8成分を同定・定量し、香気特性の違いを解析することができた。 ストレス負荷マウスを用いた評価系の確立において、ストレスの負荷はマウスを金網に密着状態で包み込む拘束ストレス法を用い、動物搬送用の密閉ボックス内に香気抽出物や香気成分を用いた香気雰囲気の有無を設計することで、抗ストレス作用の解析や評価を行えることを確認した。 ヒハツモドキ果実由来の香気抽出物および香気成分の抗菌作用の検証のために構築したAlicyclobacillus acidoterrestrisの評価系の妥当性を、抗菌性が期待できる香料成分の評価に用いて検討した。その結果、抗菌力を有することが既知の成分を含め76成分中15成分に10ppmという低濃度でAlicyclobacillus acidoterrestrisに対して効果を有することを見い出し、評価系の妥当性を確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究課題1においてヒハツモドキ果実および乾燥や焙煎した加工品の香気特性について解析するとともに、研究課題2および研究課題3において抗ストレス作用の検証のためのストレス負荷マウスを用いた評価系と果実およびその加工品の香気抽出物や香気成分の抗菌作用の検証のための評価系をそれぞれ検討し確立できた。 以上のことから、研究はおおむね順調に進捗していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目である本年度は研究課題1で得られたデータと前年度に確立したストレス負荷マウスの評価系を踏まえて研究課題2、また前年度に確立した抗菌作用の評価系を用いて研究課題3、そしてウェルネス資源としての活用のためのエビデンスの予備調査を踏まえて研究課題4を実施する。具体的には、研究課題2では、ストレス負荷マウスにヒハツモドキ香気抽出物の暴露によるストレスーマーカーと抗酸化活性の変化から抗ストレス作用や香気成分との関連の解析を行う。研究課題3では、抗菌作用の検証法として確立したAlicyclobacillus acidoterrestisを用いた評価系を用いて、ヒハツモドキからの香気濃縮物や加工に伴う香気代謝物の抗菌作用の解析と検証を実施する。研究課題4では、研究課題1から3で得られたエビデンスをヒハツモドキの機能的価値として付与したウェルネスメニューを地域の観光関連事業者の協力のもとに開発、モニター評価を実施し、ウェルネス資源活用に向けたモデル開発とする。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)