Project/Area Number |
23K20678
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Project/Area Number (Other) |
21H00824 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
香川 せつ子 津田塾大学, 言語文化研究所, 研究員 (00185711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 洋子 武庫川女子大学, 言語文化研究所, 嘱託研究員 (40311823)
佐藤 隆之 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60288032)
高橋 裕子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (70226900)
中沢 葉子 (並河葉子) 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10295743)
佐久間 亜紀 慶應義塾大学, 教職課程センター(三田), 教授 (60334463)
中込 さやか 立教大学, グローバル・リベラルアーツ・プログラム運営センター, 准教授 (00778201)
金澤 周作 京都大学, 文学研究科, 教授 (70337757)
岩下 誠 青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (10598105)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,120,000 (Direct Cost: ¥12,400,000、Indirect Cost: ¥3,720,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | ジェンダー / トランスナショナル / 教育史 / 進歩主義教育 / 留学 / 女性教師 / 新教育 / イギリス / アメリカ / 日本 / 人種 / アメリカ合衆国 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ジェンダーとトランスナショナルの視点から20世紀初頭から戦後期までの教育改革を再考する。トランスナショナルな教育史は、従来の一国史単位の教育史の枠組みを採用せず、他国の教育政策や制度の摂取・受容という比較教育の方法をも乗り越えて、個人や団体の国境を超える移動に着目し、そこでの文化と教育、思想の伝播、衝突、混交の過程を追跡し、背後にある権力の地政学を究明することを目指している。 本研究では、新教育運動と女子教育改革に関与したイギリス、アメリカ、日本の女性教師や大学人の移動に着目し、トランスナショナルな交流と組織的連携の実態、思想の転移と混交の過程、ジェンダーと人種の力学を考察する
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はジェンダーとトランスナショナルの視点を導入することによって、教育史研究の新たな地平を切り開くことを目的に、2021年度から2022年度まで海外研究協力者との連携のもとで、国際学会での報告を積極的に推進してきた。2023年度は、本共同研究の最終目標である共著の刊行にむけての活動に着手した。 具体的には、RoutledgeのEducatinoal History and Development in Asia series の一冊として、Women and Educational Reform in History: Japan in a Transnational World と題する共著(研究代表者と研究分担者全員、海外研究協力者2名の執筆)を計画し、詳細な企画書の作成に取り組み、6月に提出、8月末に採用通知を受けとった。9月6日に海外研究協力者参加のもとで第1回研究会をオンラインで実施し、そこでの検討をふまえて10月から執筆を開始した。執筆活動は順調に進み、2024年3月23日の第2回研究会においては、各章のアウトラインを発表して内容的な突き合わせと相互批判を行った。 以上と並行して、海外での現地調査を進めた。高橋はバーナード大学学長へのインタビューとともに、同大学アーカイブにおいて、日本の戦後の教育改革にも関わったVirginia Gildersleeveについて一次資料、二次資料を渉猟し、トランスナショナルな功績を残した女性高等教育のリーダーシップのありようを検討した。山﨑と香川はケンブリッジ大学と大英図書館で調査を行い、上代タノの留学をはじめとする日英女性大学人の交流を示す一次資料を発掘した。また同大学のPeter Cunnigham教授から対面での指導を受け、佐藤も交えたWebミーティングを行った。中込、並河、金澤、岩下も同様に海外での資料収集を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記載した最終目標に向けて、国際学会を通しての海外への発信と研究者間の交流、共著刊行の準備が進んでいる。コロナ禍による渡航制限が緩和されたことで、現地での資料収集が進捗し、海外研究協力者との対面での意見交換も可能となり、目標達成にむけての態勢が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度までに当初の計画に沿った研究活動を概ね実施することができた。今後は共著の執筆に軸をおいた活動を展開する。具体的なスケジュールとしては、2024年度5月に各章の草稿を集約した後に、9月までの5か月を用いて、海外研究協力者のコメントを参考に、相互の意見交換を活発に行い、内容、表現の両面における推敲を重ねる。10月から12月まで、年表や索引の作成、使用する用語、翻訳語等のチェックを徹底して行い、2025年1月にRoutledgeに完成稿を提出する。 また共著と並行して、国内外の学会での研究成果の口頭発表を行う。現時点で、6月に比較教育社会史研究会でのセッション、8月に国際女性史学会(International Federation for the Research of Women's History)でのパネル発表が決定している。
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