Project/Area Number |
23K20778
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Project/Area Number (Other) |
21H00964 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
東山 篤規 立命館大学, OIC総合研究機構, 教授 (00118001)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥12,090,000 (Direct Cost: ¥9,300,000、Indirect Cost: ¥2,790,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
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Keywords | 体性感覚的運動への順応 / 体性感覚 / 体性感覚的傾斜への順応 / 体性感覚的運動変の順応 / 視覚 / 順応 / 傾斜 / 速度知覚の順応 / 傾斜面への身体的順応 / 体性感覚の順応 |
Outline of Research at the Start |
この研究は,傾斜した床の勾配に対する知覚的順応や上下運動する床の速度に対する知覚的順応にかかわる.本研究で明らかにしたことは,この種の知覚的順応に関与する視覚と体性感覚の関係を示したことである.これまでの研究結果から,視覚と体性感覚が同時に調和的に与えられたときに得られる,見かけの傾斜角や見かけの速度は,各感覚の順応量の一次結合として表現され,そのさい,視覚順応の重みは体性感覚のそれよりも上回っていたことが示された.
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Outline of Annual Research Achievements |
速度への順応実験を行った.実験は本学にある環境傾斜装置の中で行われた.この装置では部屋を上下に揺らすことによって,被験者の体を上下に動かせることができた.実験では,一定の時間のあいだ一定の速度に被験者を晒さした後に,テスト刺激の速度の推定が求められた.順応のために用いる装置の回転速度は0.7, 1.1, 1.5rpm,運動範囲は±10度,順応時間は90秒.テスト刺激の測度は,順応速度と,その上下それぞれにある2速度の計5刺激(0.2rpm間隔).参加者は床(あるいは部屋)の回転速度をマグニテュード推定法によって判断した.「あなたが感じた床(あるいは部屋)の最大の回転速度を表すのに適切な数字を述べてください」 視覚情報として,目隠しをする条件と,自由に部屋を観察することができる条件を設けた. 3順応条件と2視覚条件の組合せごとに,グラフの横軸にテスト刺激の速度,縦軸にマグニテュード推定値の平均値をプロットし,回帰直線をあてはめた.速い速度に順応していると,同じ速度でも遅く感じられ,遅い速度に順応していると,同じ速度でも速く感じられた.視覚情報については開眼条件と閉眼条件において大きな違いがなかった.また,遅い刺激に順応したときの方が速度に関する感度が高かった. またこの実験に関連した実験として前腕の傾斜知覚における順応効果を検証し,その成果を2学会に報告した.この実験では,閉眼と開眼の条件において,被験者の前腕を-30度, 0度(水平), +30度の勾配にしばらく晒した後,順応傾斜の周辺の傾きをマグニテュード推定法によって推定させた.その結果,被験者が水平と感じる方向は閉眼の場合は5度ほど順応刺激の方向に変位したが,開眼条件の場合は,そのような変異は見いだせなかった(順応なし). 速度への順応と勾配への順応における視覚情報の役割の違いが見出されたといえる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調であり,予想外のことも起こっていないが,これまで得た知見を確認するために,補足実験をしなければならないと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの実績を踏まえながら,引き続き速度への順応実験を補足する.過年度と同じパラダイムを用いて,実験では,一定の時間のあいだ一定の速度に被験者を晒さした後に,テスト刺激の速度の推定が求められる.順応のために用いる装置の回転速度は0.7, 1.1, 1.5rpm,運動範囲は±10度,順応時間は90秒.テスト刺激の測度は,順応速度と,その上下それぞれにある2速度の計5刺激(0.2rpm間隔).参加者は床(あるいは部屋)の回転速度をマグニテュード推定法によって判断する.この追加実験では,視覚情報のみが与えられている条件と身体運動感覚のみが与えられている条件の比較が行われる.
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