Project/Area Number |
23K20785
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Project/Area Number (Other) |
21H00972 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
若槻 聡 金沢大学, 数物科学系, 教授 (10432121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 美裕 京都大学, 理学研究科, 助教 (50916517)
杉山 真吾 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (70821817)
都築 正男 上智大学, 理工学部, 教授 (80296946)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥13,260,000 (Direct Cost: ¥10,200,000、Indirect Cost: ¥3,060,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 保型形式 / 保型周期 / 概均質ゼータ関数 / 相対跡公式 / 保型表現 / 整数論 / 周期 |
Outline of Research at the Start |
保型形式とはリー群の離散部分群による商空間上に定義されるラプラス作用素の固有関数のことである。保型形式は整数論の研究の様々な場面で大きな役割を果たしており、特に保型形式から定まるL関数(保型L関数)の中心値の挙動は重要な研究対象となっている。そして、保型L関数の中心値と保型形式の周期は密接に関連しており、周期の非消滅性と漸近挙動は中心値のそれらをと同値である。本研究では、概均質ゼータ関数と跡公式の理論を用いて保型形式の周期の非消滅と漸近挙動の研究を行い、保型L関数の中心値に対する新たな定理と公式を導く。
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Outline of Annual Research Achievements |
保型形式とはリー群の離散部分群による商空間上に定義されるラプラス作用素の固有関数のことである。保型形式は整数論において重要な研究対象であり、特に保型形式から定まるL関数(保型L関数)は様々な場面で大きな役割を果たす。保型L関数の中心値と保型周期(保型形式の周期、リー群の部分群上の保型形式の積分)は密接に関連しており、非消滅性に関してはほぼ同値であることが知られている。つまり、保型周期は保型L関数の中心値について決定的な役割を果たすため、近年でも非常に活発に研究されており、様々な研究の進展が得られている。本研究の主要な目的は 保型周期に対して非消滅定理および漸近公式を導くことである。本研究の目的は大きく二つの (I) と (II) があり、目的 (I) はGL(2)の保型表現を一つ固定して、数体 Fの2次拡大Eを動かしてトーラスEに関する保型周期の非消滅定理および平均値定理を導くことである。目的 (II) はFの2次拡大Eを固定して、ラプラシアンの固有値 やレベルに関するGL(2n)の保型表現の族(保型表現の適切な集まり)を考えることで、GL(n,E)に関する保型周期の漸近公式を導くことである。目的 (I) に関しては既に目標を達成したので、目的 (II) の内容の研究を行なった。目的 (II) に関してはGuo-Jacquet 跡公式の解析的な側面を開発する必要があるため、今回はその準備段階として捻った跡公式による漸近挙動の研究を行なった。実際、主要な研究成果として、主合同部分群のレベルに関する自己双対および共役自己双対に関する GL(n) の保型表現の捻った跡に関する漸近公式を証明した。さらに、技術的な側面において、レベルに関する幾何サイドの上限の評価や、主要項に対する安定化やフーリエ変換について、新たな手法と見知を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で説明したように、既に目的 (I) は達成しており、次の目的 (II) の研究を遂行している段階である。そして、目的 (II) の達成には Guo-Jacquet 跡公式の解析的な側面の研究が重要である。捻った跡公式の解析的な側面はGuo-Jacquet 跡公式のそれと近いため、捻った跡公式による漸近挙動の研究を行なった。実際、レベルに関する捻った跡の漸近公式の証明に成功し、技術的な下地を着実に作ることができているので、順調に我々の研究が進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
目的 (II) ではレベルだけでなくスペクトルパラメータに関する漸近公式の研究も行うので、まず捻った跡公式を用いてスペクトルパラメータに関する捻った跡の漸近公式を研究する。この漸近挙動は自己双対なカスピダル表現のワイルの法則と呼ぶことができ、技術的な発展だけでなく、研究対象としても興味深いものとなっている。そして、捻った跡公式のレベルおよび研究を基にして、Guo-Jacquet 跡公式の解析的な側面の開発を開始する。まずは技術的に困難な点を精査する計画である。
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