Project/Area Number |
23K20793
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Project/Area Number (Other) |
21H00980 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
足助 太郎 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (30294515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅岡 正幸 同志社大学, 理工学部, 教授 (10314832)
横山 知郎 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (30613179)
足立 真訓 静岡大学, 理学部, 講師 (30708392)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥12,480,000 (Direct Cost: ¥9,600,000、Indirect Cost: ¥2,880,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 葉層構造 / 力学系 / 複素構造 / 幾何構造 / 双曲性 |
Outline of Research at the Start |
空気や水などの流れは一定の法則に従うが,観測される現象は複雑で多岐にわたる.例えば粒子が空間を飛行するであるといったような,流れに一定の制限がついた状況はこれまでに良く研究されている.一方,粒子が空間を飛行する際に,一方向に飛んでいくのではなく,飛び方が面的であるような状況を考える.つまり,通常は粒子を沢山飛ばすと何となく空間に曲線が観測されるが,そうではなく,空間に曲面が観測されるような状況を考える.このような場合には粒子の振る舞いを記述するのが急激に難しくなる.本研究では,このような,これまでは困難とされていた事象の数学的な一つの抽象化について研究の新たな進展を図るものである.
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Outline of Annual Research Achievements |
葉層構造の幾何学的構造の研究については,主に足助が担当し,葉層構造の変形に関する特性類の非自明性に関する結果を得た.単に特性類が非自明となることを示すだけではなく,非自明性の元となる現象についてもある程度明らかにした.これらのことについては国際研究雑誌および国内外の研究集会において発表した. 力学系に関しては,主に浅岡,横山が担当した.浅岡は主に双曲型力学系とその関連事項,横山は回帰性(recurrence)や,連続的な力学系の離散化について研究した.また,横山はこれらの研究における計算機の利用についても研究した.浅岡の研究結果については国内の研究集会において発表した.論文は年度内にとりまとめが終わらなかったため,来年度以降速やかに発表する予定である.一方,横山の研究結果については,国際研究雑誌に発表済みであるが,一部は発行元の事情により印刷物は未刊行である.また,国内の研究集会において成果を発表した. 複素葉層構造に関しては,主に足立,足助が担当した.足立は複素解析的な手法による研究を進め,特に留数(residue)や,葉層に附随して定まるベクトル束の正値性に関する結果をいくつか得た.これらは国際研究雑誌や国際・国内の研究集会で発表済みである.また,研究の一部は国際的な共同研究である.一方,足助は特性類および力学系的な性質の研究を行った.特性類に関する研究は今年度については幾何学的構造の研究に含まれる.力学系的な性質については,ファトゥー・ジュリア分解の一般化・精密化を行った.その際,これまでの研究では問題とならなかった困難が複数明らかとなったため,今年度はその解決に注力した.これらは単独では研究成果としにくいため,現時点での発表は行わず,来年度以降研究を進めた上で総合的に発表する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
代表者,分担者のいずれも各々の分担する役割で研究成果を順調に挙げている.感染症の蔓延が一定の収束を見て,共同研究の再開も順調である.研究成果は国際的な論文誌に発表したほか,国際研究集会における招待講演や,国内の大きな研究集会における講演を行った. 研究情報の交換については,研究代表者・分担者間のものについては予定通り行った.一方,研究集会や,研究組織外の研究者とのものについては,感染症の蔓延のために滞っていたものが一度に行われたため,整理にある程度の時間を要している.対応は可能であり,全体としては当初の想定程度には行えていると考えている. 研究情報の交換に関して,本課題においても研究集会をいくつか開催する予定であった.これらは当初は対面形式での開催を前提としていたため,オンライン形式として開催するものと,そうでないものに分けた.経験的に,専門性が高い集会はオンラインでの開催が難しいためである.結果として,感染症対策に鑑みて前年度に開催予定であった研究集会の一つは今年度に開催した.また,今年度に開催予定としていた研究集会の一つは次年度に繰り延べとした.これらについては繰り延べの可能性をあらかじめ想定していたため,研究の進捗を大きく損なうことはなかった.これらの研究集会では活発な議論が行われ,研究全体の推進に大いに寄与したと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究は概ね順調に進展しているので,次年度以降も予定通り計画を進める.研究の遂行にあたっては,本年度の成果を効率的に交換し,更に新たな情報を収集する必要がある.そのために研究集会を開催したり,個別の研究連絡を行う.これらを行うにあたり,オンライン形式にも利点はあるが,対面形式の方が効率的・効果的であると経験的には考えられる.感染症の流行が収まりつつあるので,原則として対面形式での開催を予定している.なお,感染症の流行状況に応じてオンライン形式とすることがある.
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