New development of analytic torsion invariants
Project/Area Number |
23K20797
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Project/Area Number (Other) |
21H00984 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉川 謙一 京都大学, 理学研究科, 教授 (20242810)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥10,400,000 (Direct Cost: ¥8,000,000、Indirect Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 解析的捩率 / エンリケス多様体 / Eisenstein K3曲面 / 保型形式 / ラプラシアンの固有値 / モジュライ空間 / 複素超球 / BCOV不変量 / ラプラシアン / 固有値 / リーマン面 |
Outline of Research at the Start |
BCOV不変量と呼ばれる解析的捩率不変量と種数1Gromov-Witten不変量の等価性が90年代に予想され、解析的捩率不変量の理論の展開に大きな役割を果たした。本研究では、解析的捩率からカラビ・ヤウ型多様体の新しい不変量を構成し、対応するモジュライ空間上の関数の性質を調べる。この構成により、低次元ではDedekind η-関数やBorcherds Φ-関数と呼ばれる重要な保型形式が得られるため、一般次元においても重要な保型形式の発見につながることが期待される。また、本研究を通じて、多様体の退化族に対して解析的捩率の漸近挙動を解析する技術を確立し、今後の様々な応用につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
(1) 非シンプレクティックな位数3の群作用を持つK3曲面はEisentsein K3曲面と呼ばれ、そのモジュライ空間は位数3の群作用から定まる双曲型Eisenstein格子に付随する複素超球の算術商であることが知られている。Eisenstein K3曲面の解析的捩率不変量を構成し、この不変量が定めるモジュライ空間上の関数が複素超球上の保型形式と固定曲線の非零テータ定数の積のPeterssonノルムとして与えられることを示した。また、Eisenstein K3曲面の解析的捩率不変量から定まる複素超球上の保型形式の特異性が明示的に与えられるHeegner型因子であることを示した。ごく少数の例外を除き、Eisenstein K3曲面の解析的捩率不変量から定まる保型形式は正則であり、さらに零点がモジュラー射影の分岐因子に含まれるという性質で特徴付けられる鏡映的保型形式であることが示された。有限個の場合に限られるが、研究代表者の知る限り、この研究により鏡映的保型形式が複素超球の場合に初めて組織的に構成された(川口周氏(同志社大学教授)との共同研究)。 (2) 代数多様体の1変数退化族とその上の中野半正なベクトル束の随伴束に対し、ファイバーの適切な仮定の下に解析的捩率がパラメータに関して漸近展開を持ち、発散の主要項が臨界軌跡に付随する特性類で書けることを示した。2010年に公表したプレプリントで同様の主張を示していたが、そこでの議論に不備があることが判明し、退化ファイバーまたはファイバーのコホモロジーに適切な条件を入れることで上述の結果が成り立つことが判明した。 (3) 研究期間の初年度から継続しているEnriques多様体の解析的捩率不変量についても研究を進め、高次元の超ケーラー型Enriques多様体に対してBorcherds Φ-関数の類似を構成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高次元Enriques多様体に対するBorcherds Φ-関数の類似を解析的捩率を用いて構成するという成果については当初の予定通りであるが、論文の作成に時間がかかっているので早期に論文を完成させたい。Eisenstein K3曲面に対する解析的捩率不変量の構成とその保型性の証明は研究計画で考えていたよりも順調に進展しており、特に鏡映的保型形式の組織的な構成に応用が見出せたことは計画では予見されておらず、予想外の良い進展であった。Eisenstein K3曲面から3次元Calabi-Yau多様体をBorcea-Voisin構成により構成できるが、2022年度の研究で得たEisenstein K3曲面の解析的捩率不変量と対応する3次元Clabi-Yau多様体のBCOV不変量の比較は興味ある問題であり、両者の一致を示すことでBCOV不変量を明示的に計算できる新しい3次元Calabi-Yau多様体の系列を与える可能性が高い。2023年度以降の研究課題としたい。その一方で、コニフォールド遷移に関するBCOV不変量の振る舞いについては研究できておらず、この課題についてはやや遅れているので、2023年度以降の研究課題としたい。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で得られたEnriques多様体の解析的捩率不変量と対応する保型形式に関する結果、Eisenstein K3曲面の解析的捩率不変量の構成と対応する保型形式の構造定理および複素超球上の鏡映的保型形式への応用、適当な条件下での解析的捩率の漸近展開の存在と発散の局所性、Riemann面の1変数退化族に対するラプラシアンの小固有値の積の漸近挙動の決定について、これらの結果をまずは出来るだけ早く論文にまとめ公表する。これらの成果を論文として公表した後、これまで研究に着手できていなかったコニフォールド遷移に関するBCOV不変量の振る舞いや、Eisenstein K3曲面に付随するCalabi-Yau多様体のBCOV不変量についても研究を開始したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)