機械学習・次元削減手法による不規則構造のミクロスコピック解析
Project/Area Number |
23K20816
|
Project/Area Number (Other) |
21H01008 (2021-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 13010:Mathematical physics and fundamental theory of condensed matter physics-related
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
田村 亮 国立研究開発法人物質・材料研究機構, マテリアル基盤研究センター, チームリーダー (20636998)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二村 保徳 筑波大学, システム情報系, 准教授 (30736210)
宮崎 剛 国立研究開発法人物質・材料研究機構, ナノアーキテクトニクス材料研究センター, グループリーダー (50354147)
櫻井 鉄也 筑波大学, システム情報系, 教授 (60187086)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
|
Keywords | 不規則構造 / 分子動力学 / 機械学習 / 次元削減 / マテリアルズ・インフォマティクス / 分子動力学シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
近年,作成プロセスや添加物を様々変化させた大規模系の計算が実行でき,多種多様な不規則構造が作成できるようになった.そのため,不規則構造における局所構造の違いや,その違いを引き起こすメカニズムの解明が重要となっっている.しかしながら,これまでの古典力場に基づいた分子動力学計算の解析で一般的に利用されてきた,長時間・多数原子の統計量を用いた解析では,ミクロスコピックな現象を理解することができない.そこで,本研究提案では,各原子周りの構造と局所的な統計量(少ない統計量)を利用した不規則構造のミクロスコピック解析を,最新のマテリアルズ・インフォマティクス(MI)手法・次元削減手法を駆使して実現する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目標は,少ない統計量から分子動力学計算で得られた様々な不規則構造を解析する手法を開発し,応用研究を実施することである.SiO2はガラス状態も含め,異なる温度・圧力条件下で多数の安定構造が存在する.2023年度は,この複数の安定構造に対して,開発した不規則構造解析用アルゴリズムを用いた,応用研究を実施した.これらの安定構造は,長距離秩序の観点からは、明確な違いがある.その一方で,短・中距離の構造は,多くの安定構造で類似しているため,短・中距離の構造のみで,構造的な違いを検出することは困難である.そこで,本研究では,分子動力学(MD)シミュレーションによって作成された8種類の状態に対して,局所構造の違いを検出するために,不規則構造解析用アルゴリズムを適用した.不規則構造解析用アルゴリズムはTS-LPP法とLAAF記述子の組み合わせによって構成されている教師なし次元削減手法である.この手法を利用し,どの次元まで削減するかを工夫することで,8種類全ての結晶状態が分類できる低次元空間を教師なしで見つけることに成功した.得られた低次元空間における各状態間の距離から,構造の類似性を議論することができる.そのため,低温における石英のβ-α転移の解析,α-石英の溶融-急冷過程における構造変化を解析した.この応用研究を通して,本研究計画で開発した不規則構造解析用アルゴリズムを利用することで,不規則構造の微視的構造変化を捉えることができることが示され,応用研究への有効性を示すことができた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,2021年度に作成した不規則構造解析用アルゴリズムを用いた,応用研究を実施した.SiO2は温度圧力に依存して多くの結晶状態があり,それらを不規則構造解析用アルゴリズムで分類できるかの検証を行った.手法を工夫することで,正しく分類できる結果が得られ,成果をPhysical Chemistry Chemical Physics誌に発表した.本年度の目標は応用研究の発表であったため,概ね順調に進展していると考えている.
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度は本研究計画の最終年となるため,2021年度に作成した不規則構造解析用アルゴリズムを用いた応用研究および,手法を公開するためのプログラム整備を実施する.特に,第一原理計算手法CONQUESTとのシームレスな連携を可能とするオープンソースソフトウェアに仕上げる.
|
Report
(3 results)
Research Products
(8 results)