Project/Area Number |
23K20919
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Project/Area Number (Other) |
21H01276 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20010:Mechanics and mechatronics-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石川 将人 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (20323826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 裕樹 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00548076)
杉本 靖博 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70402972)
増田 容一 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (70849760)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | レフレックス制御 / 制御系設計 / 機械学習 / ロボティクス |
Outline of Research at the Start |
生物はレスポンスが速い.とりわけ小型の生物は,このような圧倒的な即時適応能力を,サイズ・精度・計算能力などの面でごく限られた設計リソースで実現している.本研究では,人工物設計がこれらから学ぶべき課題を,①ロボット身体の物理特性を反射経路に総動員した,身体・制御の一体化設計論,②限られた経験と演算能力による,データのコストを意識した学習・行動獲得,③分解能の粗さとひきかえに即時反応を実現する量子化制御系の設計の三点に集約し,「全体としては限られたレスポンス能力を余さず使い切るように,時間・空間・値(物理量)の分解能を適切に配分する身体・制御・学習の統合設計論」を構築する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,大きく分けて①生物の制御メカニズムの解明,②反射型の行動原理を用いたロボット設計,③データのコストを意識した学習と制御,④非線形力学系としてのロコモーション解析の観点から研究を進めてきたが,この他にこれらの融合も大きく進展した. ①としてはコオロギやバッタの歩容計測を通した昆虫の適応的ロコモーションメカニズムの解析,②としては空気圧アクチュエータの理論的解析(圧縮時の特性,エレキレス振動子,アクチュエータと機構の連関),などを行った.③では,低精度と引き換えに発生する「誤差」をシステムの影響の少ない部分に押し込めるためのノイズシェーピング設計論の構築を目指しているが,本年度はスイッチング型動的量子化器やサンプル値駆動型動的量子化器のモデル探索アプローチに基づく設計,ニューラルネットワークでモデル化されたシステムや制御器を軽量化・高速化のための学習データ依存型ノイズシェーピング量子化などを行った.④に関しては,現存する生物にとらわれない構造を持つ身体のロコモーションとして,三脚型揺動歩行の周期運動パターンの解析と制御パラメータ設計を行った.また,進化のプロセスに着想を得た木構造身体の確率的生成,およびそれに対するロコモーション制御系の学習と共進化について,試験的検証を行った. これらに加えて,①②にわたる成果としては生物の反射回路の理解のためのロボットプラットフォームを開発し,反射によるネコの歩容パターン生成や,ヘビの蛇行運動の生成を実現してその解析を行ったほか,立位からの姿勢回復,走行中の姿勢回復,100脚ロボットの歩行動作の再現などを行った.さらに,②③にわたる成果として,動的量子化器を用いたMckibeen型空気圧アクチュエータの張力・長さの制御を実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前項に掲げた4つの観点からのアプローチについて,おおむね計画した通りの進展が得られたほか,今年度に新たに着想した課題についても進展がみられている.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる次年度は,生物・ロボティクス・学習と制御・非線形力学のそれぞれの観点の研究をさらに推し進めるとともに,全体の俯瞰的な考察を通して,リソースの限られた状況下で軽量かつ即応的な人工物を設計する知見を引き出す.
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