渦流れによる吸音現象を利用したボイラ管群気柱共鳴現象の革新的防止対策の開発
Project/Area Number |
23K20920
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Project/Area Number (Other) |
21H01278 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20010:Mechanics and mechatronics-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
濱川 洋充 大分大学, 理工学部, 教授 (30243893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富来 礼次 大分大学, 理工学部, 教授 (20420648)
劉 孝宏 大分大学, 理工学部, 教授 (60230877)
栗原 央流 大分大学, 理工学部, 准教授 (90344481)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
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Keywords | 渦 / 気柱共鳴現象 / 管群 / ボイラ / 吸音 |
Outline of Research at the Start |
近年、CO2排出量が少ないコンバインドサイクル発電システムの開発が積極的に進められている。本発電において使用される排熱回収用ボイラなどの熱交換器の伝熱管群では、度々気柱共鳴現象が発生し振動と騒音が問題となる。本研究は、伝熱性能に優れた管群の一部において渦による吸音現象を利用して音響減衰を増加させ、気柱共鳴現象の発生を防止する新しい防止対策および設計法を開発することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、CO2排出量が少ないコンバインドサイクル発電システムの開発が積極的に進められている。本発電において使用される排熱回収用ボイラなどの熱交換器の伝熱管群では、度々気柱共鳴現象が発生し振動と騒音が問題となる。本研究は、伝熱性能に優れた管群の一部において渦による吸音現象を利用して音響減衰を増加させ、気柱共鳴現象の発生を防止する新しい防止対策および設計法を開発することを目的とする。以下を明らかにする。(1) 音響管において渦流れによる吸音効果の増大および減少のメカニズムを解明する。(2) 管群からの渦放出音による音響励起力の増大と渦による吸音現象の関係を解明する。(3) 管群部における音響励起力と音響減衰特性をモデル化し、運動方程式を作成し安定判別を行い、防止対策の開発および設計法を構築する。 本研究では、気柱共鳴現象と管群からの渦放出の挙動を同時計測できる実験装置を用いて、管抗力方向の管ピッチ比が小さくなると抗力方向モードが発生し易くなるが、管群本数が増加するにつれて、低次の揚力方向モードも発生することを明らかにした。管抗力方向の管ピッチ比が小さい場合には、既存のマップと一致しないため、渦放出周波数の予測式を新たに提案した。また、音響管を用いて多孔板の吸音性能に及ぼす流れおよび孔形状の影響を実験的に調査するとともに、流れの構造と吸音性能との関係についても検討した。流速の増加に対する吸音率の増加は、音響抵抗の増加が原因であり、吸音率のピーク周波数の変化は、孔を通過する流れによる位相のずれが原因であることが分かった。孔を通過する流速に比例して吸音率が増加する仕様の場合には、純音を入射すると,入射無しの場合よりも孔出口において規則的に渦が発生し、渦度が強くなった。吸音率が増加する原因は、入射音によって多孔板の孔出口で強い渦が生成され、音響エネルギーが消費されるためである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、管抗力方向の管ピッチ比を大から小へと変化させたときの格子配列管群から渦放出と気柱共鳴現象との関係を実験的に調査した。管抗力方向管ピッチ比が4.0~2.8の管群では、渦放出による気流音が原因で気柱共鳴現象が発生し、既存のストローハル数のマップで周波数が予測できることが分かった。管抗力方向の管ピッチ比が小さい2.0~1.4の場合には、既存のマップと一致しないため、渦放出周波数の予測式を新たに提案した。この場合には、気柱共鳴現象は予測式よりも低周波数側の共鳴周波数で発生することが分かった。また、管抗力方向の管ピッチ比が小さくなると抗力方向モードが発生し易くなるが、管群の本数が増加するにつれて、低次の揚力方向モードも発生することが分かった。 また、背後空気層を有する多孔板の吸音性能に及ぼす流れおよび孔形状の影響を実験的に調査した。流速の増加に対する吸音率の増加は、音響抵抗の増加が原因であることが分かった。音響抵抗および音響リアクタンスともGuessの予測式とおおよそ一致した。流速が5.8m/sのとき、オリフィス形状が変化しても音響抵抗はあまり変化せず、音響リアクタンスがテーパー無し、上流側30°、上流側60°、下流側30°、下流側60°の順に大となった。吸音率のピーク周波数が変化する原因は、孔を通過する流れにより位相のずれが生じたためである。 孔を通過する流速に比例して吸音率が増加する仕様の場合には、純音を入射すると,入射無しの場合よりも孔出口において規則的に渦が発生し、渦度が強くなった。吸音率が増加する原因は、入射音によって多孔板の孔出口で強い渦が生成され、音響エネルギーが消費されるためである。孔を通過する流速に比例して吸音率が減少する仕様の場合には、純音を入射すると渦度が減少した。吸音率が減少する原因は、入射音によって孔出口において渦の生成が抑制されたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、共鳴モードの粒子速度の腹付近に吸音効果の高い管群配列などを導入し、 渦による吸音を利用して気柱共鳴現象を防止する。本年度は昨年度の成果を基にして以下を行う。 (1)管群の音響励起力の増大と渦による吸音現象の関係の解明:渦は吸音効果を有する。管群配列および気流流速を変化させて、管群内の渦挙動をPIVにより測定し、実験的に管群からの渦放出による音響励起力の増大と渦による吸音効果との関係を解明する。音響励起力と渦による吸音性能を定量的に評価する。 (2)運動方程式の作成と安定判別による防止法の開発および設計法の構築:管群における音響励起力と音響減衰特性をモデル化し、運動方程式を作成し、安定判別を行い気柱共鳴現象の発生の有無を判断する。気柱共鳴現象の防止法の開発および設計法の構築を行う。様々な管群配列にて特性の違いを明らかにするとともに検証を行う。 (3)フィン付き管群における防止法の開発および設計法の構築:円管に密に設置されたフィンは、多孔板と同様の吸音効果を有する可能性がある。フィンには、伝熱面積を増やすために平板の間隔を密にらせん状に巻きつけたものや、その平板に鋸刃状に切り込みを入れたものなどがある。フィンの形状を工夫すれば、渦のスパン方向相関長を短くし気柱共鳴現象の励起力を低減できる。また、圧力損失を発生させることから、吸音効果を有し、気柱共鳴現象の防止に効果があると考えられる。音響励起力と減衰特性に及ぼすフィン形状の影響をモデル化し、フィン付き管群の場合における防止法の開発および設計法の構築を行う。様々なフィン形状および管群配列にて特性の違いを明らかにするとともに検証を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)