Project/Area Number |
23K20944
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Project/Area Number (Other) |
21H01349 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山本 茂 金沢大学, 融合科学系, 教授 (70220465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 敏幸 金沢大学, 電子情報通信学系, 教授 (30338256)
浅沼 春彦 金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (10757298)
小松崎 俊彦 金沢大学, フロンティア工学系, 教授 (80293372)
北川 章夫 金沢大学, 電子情報通信学系, 教授 (10214785)
奥 宏史 大阪工業大学, 工学部, 教授 (20351455)
牛田 俊 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30343114)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 振動発電 / 適応制御 |
Outline of Research at the Start |
環境の振動エネルギを電力に変換する振動発電は、商用電源の確保や電池交換が困難な用途での活用が期待されている。その実用化には発電効率の最大化が必須で、発電システムの周波数特性を環境の振動周波数に最適にマッチングさせる必要がある。ところが、振動周波数の変動や振動発電素子の経年変化などにより、マッチングは容易にズレて発電量は激減する。そこで本研究は、振動周波数と発電システムの周波数特性との最適マッチングを常時維持して発電効率を最適化する革新的な適応制御機構を極値探索制御法に基づいて開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、環境に存在する持続振動を利用した振動発電に関するもので、振動発電の実用化に必要な常時最適化を実現する適応制御機構の開発を目的としている。発電効率の最大化は、振動発電を実用化する上で非常に重要である。 研究代表者は、これまでに振動発デバイスの可変キャパシタを矩形波摂動信号を用いた極値探索制御法で自動調整し、発電量を最大化することを示している。「双子振動発電機」とそれに適した新たな矩形波極値探索制御法を開発し、強度がランダムに変化する減衰振動においても発電効率を向上できることを確認し、結果を学術論文誌に公開した。 研究分担者らは以下の結果をそれぞれ得た。(1) 振動発電デバイスの磁気回路を改良し、発電電圧を増加させた。(2) 蓄電機構を備えた振動発電デバイスにおいて、蓄電時間を短縮する適切な蓄電容量パラメータの決定方法を確立した。この過程で、新たに導出した数学モデルを用いて、大域的近似最適化手法を適用し、所定の電力量に到達するまでの時間を最短化する蓄電機構パラメータを探索した。(3) 発電交流電力を直流電力に変換する整流回路の出力を最大化し、そのために必要な直流電圧計測回路の消費電力を最小化する回路方式を決定し、試作した。(4) 振動発電デバイスの機械サブシステムの振動と逆磁歪効果を考慮に入れた新しい詳細モデルを開発し、従来の等価回路モデルとの比較からこの新モデルの優位性を明らかにした。(5外部電源で駆動される理想スイッチを使用した自己駆動型極値探索制御で、最適なデューティ比が存在すること、及び充電速度を向上させるデューティ比の調整方法を確立した。(6)振動発電システムの一例として自転車用スマートタグに注目し、多様な走行条件と路面状態での自転車の振動を解析し、これらを振動発電システムに適用する可能性を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度までに、矩形波摂動信号を用いた極値探索制御法を開発し、振動発電デバイスの可変キャパシタンスを自動調整するために適用した。この制御法は、断続的に加振される異なる強度の減衰振動下でも、長時間にわたって発電効率を向上させることが確認され、その成果は学会で発表されるとともに、学術論文誌に掲載され。さらに、新しい振動発電構造「双子振動発電機」を開発し、その構造に合わせた極値探索制御法で発電効率の向上を実証した。この研究も学術論文誌に掲載されている。さらに、研究分担者らの成果も順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者らが提案した同一の振動発電機を2つ合わせたツイン振動発電機に対する矩形波摂動信号を用いた極値探索制御法矩形波極値探索制御の理論的考察を深める。特に振動素子の特性が異なる場合のロバスト性について考察を行う。発電デバイスの構造と磁気回路の改良により共振周波数の変化率を増加させる効果を検証すると共に,この技術の社会実装(たとえば自転車用スマートタグなど)を検討し,制御回路のハードの仕様を確立する。特に,振動発電システムの電気的インピーダンス調整範囲には限界があることを鑑み,様々な環境振動データを収集・分析することによって,自己駆動型振動発電デバイスが対象とすべき応答周波数のチューニング領域を見定める。この情報をもとに,前年度に開発した高効率蓄電回路の出力電圧を安定化させるため,DC-DCコンバータを追加し,入力変化に対する電源回路全体の応答を測定する。また,電源回路の電力変換効率を自動推定し,結果の信号を出力する回路について提案および試作を行う。電源回路の電力変換効率は,負荷の大きさに依存するため,負荷電力をモニタする効率の良い回路方式についても検討を行う。さらに,これまでに提案された極値探索制御部の回路実装方法についても検討を始める。
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