Project/Area Number |
23K20948
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Project/Area Number (Other) |
21H01353 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Nanzan University (2023-2024) Nara Institute of Science and Technology (2021-2022) |
Principal Investigator |
杉本 謙二 南山大学, 理工学部, 教授 (20179154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 泰介 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 助教 (10796452)
花田 研太 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80783703)
坂本 登 南山大学, 理工学部, 教授 (00283416)
小蔵 正輝 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (10800732)
橘 拓至 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (20415847)
潮 俊光 南山大学, 理工学部, 教授 (30184998)
中島 明 南山大学, 理工学部, 教授 (70377836)
橋本 和宗 大阪大学, 工学研究科, 助教 (60883361)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,640,000 (Direct Cost: ¥12,800,000、Indirect Cost: ¥3,840,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | ネットワーク制御 / 適応学習 / 切替系 / サンプル値制御 / 2自由度制御 / 切り替え系 / サンプル値制御系 / 線形行列不等式 / ハイブリッドシステム / 事象駆動 / 適応学習制御 |
Outline of Research at the Start |
インターネットが普及し、モノを遠隔で操作する技術の実用化が急務となっている。しかしカメラなどで計測したセンサ信号を無線などの不確かな通信を経由して用いると外れ値(大幅な誤り)、パケットロス(信号損失)、不規則な遅延が生じ、品質が劣化しかねない。このような環境下でも予測や推定を活用して高い性能を維持する制御系の設計技術を開発する。また、設計時の数式モデルが不正確であってもフィードフォワード制御器をオンライン調整することにより応答を最適にし、フィードバック制御器のゲインをスケジュールしておき自動選択することにより、信号の品質劣化に対処しつつロバスト安定化や外乱抑制など複数の要求を満足させる。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度(2022年度)は本研究課題の2年目であった。交付申請書に記載したように、研究の目的や研究実施計画について具体化を進め、いよいよ主要な理論的課題、および実機による検証実験などに取り掛かった。 以下、実績について具体的に述べる。まず、計測や通信に一時的な障害が発生したときの対処法として提案している切替状態推定器(オブザーバ)の機構について検討を深め、その安定性や確率的性能だけでなく、領域極配置と呼ばれる手法を導入して過渡特性を整形する設計法を線形行列不等式によって導出した。また、フィードフォワード制御の学習については、トラックなどの隊列走行を想定した実用性向上のため、オフセット項の不可によって外乱を抑制する機構を提案し、購入した小型移動ロボットのパラメータを元にして数値シミュレーションで評価した。水中ドローンについてはハードウエアなどを改造しつつ、何度かプールでの実験を行った。そのときの手応えを元に、スライディングモードとモデル予測制御を組み合わせる手法を導入し、シミュレーションによって有効性を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者はもちろん素晴らしい研究者ばかりであり、22年度も相変わらず活発に研究を推進された。また奈良先端大の大学院生が優秀かつ熱心で、実機実験や数値シミュレーションを精力的に進めてくれたために多彩な成果を得ることができた。これらは国際会議や国内学会で活発に成果発表を行った。様々な方向に研究を発展させた結果、幅広い分野で本課題に関連する知見を得ることができた。一方、研究課題で目標としていた真に困難な問題は解決にまでは至っておらず、学術雑誌への掲載は一本に留まった。以上の理由により、「おおむね順調に」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は研究代表者(杉本)が直接、指導する大学院生がいないため、まずは研究分担者と協力しつつ、幾つか残されている理論的な課題に集中的に取り組む予定である。その一方、前任校から現任の南山大学に移設した設備に加え、今年度の経費を投入して機器の拡充と整備を進め、年度後半から徐々に実験装置のセットアップを開始する。実験や数値シミュレーション、および理論研究とのバランスについても留意しつつ、効率的に研究活動を推進する必要があると考えている。 具体的には、ロバストなフィードフォワード制御系の解析と設計について体系化すること、その安定性をきちんと証明し、設計手法として確立することを目指す。切替型状態推定についても従来のアプローチとの相違点や類似点を明らかにし、より実用的な制御系設計手法として完成させる。 また、当初の計画にはなかったが、同じ切替系でありながら全く異なる構造を持つスライディングモードへ本研究を拡張することも試みようと考えている。
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