Project/Area Number |
23K21009
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Project/Area Number (Other) |
21H01555 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 24020:Marine engineering-related
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
金 岡秀 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 上席研究員 (30396907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 匠 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 研究員 (40805131)
今里 元信 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (80443240)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 最適誘導・航法 / 航行型AUV / 高精度・高品位 / 機体プロトタイプ / 耐衝撃性機体構造 / 超低高度 / AUV / 最適誘導 / 制御 / 航法 / 実証機システム / プロトタイプ / 耐衝撃性 / 低高度 / 海底精査 |
Outline of Research at the Start |
本課題では、従来困難とされてきた高速・広域の海底調査と、高精度・高品位の情報収集との両立を目指し、至近距離まで海底に接近できる超低高度航行型AUVシステムの機体プロトタイプ及び、その運用手法としての最適誘導・航法を研究・開発する。劣駆動の挙動特性に起因する海底衝突の危険性から、航行型AUVは通常数十メートル以上の高度で航行する。本課題で研究・開発する超低高度航行型AUVシステムは、こうした航行型AUVの運用における大きな制約を克服する手段で、高分解能海底精査に対応できる超低高度航行を実現し、高速・広域の調査を、高精度・高品位の海底情報収集と両立させる、新概念の海底調査プラットフォームである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題に関連し、当該年度は次のような研究開発を実施した。 1) 最適誘導制御技術の開発 深度制御をベースとするウェイポイント(航路点)方式の最適誘導制御法を開発し、シミュレーションモデルを構築した。現状、AUVによる海底調査において、最も重要なのがマルチビーム測深器(Multi-Beam Echo Sounder: MBES)による海底地形の計測である。MBES計測は機体の動揺、特にピッチ動揺に深刻な脆弱性を持ち、ピッチ動揺の抑制に有利な深度制御を選び、高品位の海底地形計測に理想とされている一定高度航行の軌道に最も近い航行軌道が得られるよう、ウェイポイントの目標深度を最適化するアルゴリズムを開発した。こうした最適誘導制御技術は、本課題における核心要素技術の一つである。 2) 実証機システムの設計 超低高度航行型AUV機体プロトタイプの概念を具現化した実証機システムの設計を行った。想定する実機の約1/10スケールで設計した実証機プロトタイプは、主に水槽試験に使われるテストベット(testbed)で、センサー、駆動系、通信系等、実証機としての役割が果たせる必要最小限の機器のみを搭載する構成とした。最適誘導制御技術と共に、超低高度航行型AUVシステムの実現に欠かせない技術課題が耐衝撃性機体構造である。本年度の研究では、弾性変形により機体に伝わる衝突衝撃を緩和しながら、衝突に伴う滑り摩擦を転がり摩擦に変換することで、更なる衝突衝撃の低減が図れるローラー付きワイヤーフレームバンパーを考案し、設計した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本課題の実施において当該年度の進捗状況は、当初の計画に対し約85%の達成度と自己評価している。項目別の達成度は、1) 最適誘導制御技術の開発: 100% 2) 実証機システムの設計: 70%で、項目2)が当初の計画より多少遅れている。遅れが発生した主な原因は、世界的な半導体不足の影響を受け、設計したAUVプロトタイプの製作が困難であることが判明し、現状で開発可能な仕様に変更して再設計を行う等で、開発工程が5ヶ月遅延したことにある。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、次の2項目を主要実施内容とし、研究開発を行う。 1) 最適誘導航行シミュレーションモデルの開発 前年度に開発した最適誘導制御シミュレーションモデルを、個別機体のダイナミックモデルと機体の下位制御系モデルからなる閉ループ制御モデルに組み入れ、最適誘導航行シミュレーションモデルを開発する。機体のダイナミックモデルについては、研究代表者の所属機関である(国研)海上技術安全研究所の航行型AUV主力機であるNMRI C-AUV#3(4)を選定し、システム同定の手法により、速度、角速度に対する状態空間モデルを求める。また、下位制御系(コントローラ)モデルについては、実機に実装されているPID補償器の状態空間モデルを求める。 2) 実証機システムの製作 前年度に実施した設計結果に基づき、実証機システムを製作する。想定する実機の約1/10スケールのテストベット(testbed)として設計されており、実証機システムには必要最小限のセンサー、駆動系、通信系および制御系を搭載する。また、駆動系および運動制御系としてのウォータージェット推力偏向ノズルが備わり、実証機システムは自航型のプロトタイプとして製作される。実証機システムの製作においては、国内のラジコン専門メーカーと協力し、市販のモデルを活用する方法で開発経費の抑制と効率化を図る。また、実証機システムにおいては、耐衝撃性機体構造を実装しなければならない。こうした構造体としては、前年度に設計したローラー付きワイヤーフレームバンパーを試作し、機体の本体に組み込む。知的財産管理の観点から、耐衝撃性機体構造は研究代表者の所属機関である(国研)海上技術安全研究所内部で制作する。
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