Project/Area Number |
23K21014
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Project/Area Number (Other) |
21H01563 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25010:Social systems engineering-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本間 裕大 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (40514055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 勝裕 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (70837294)
大口 敬 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90281245)
長谷川 大輔 東京大学, 生産技術研究所, 特任助教 (00893794)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
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Keywords | 低炭素モビリティ / 電気自動車 / インフラ配置 / 数理最適化 / 時空間分析 |
Outline of Research at the Start |
低炭素モビリティへの移行は未来社会をデザインするキーファクターである.その筆頭格である電気自動車(EV)普及の鍵を握るのが,電力供給のためのインフラ整備である.充電に時間を要するスタンド充電方式のみで,EVインフラの中長期展望を描くことには疑問が残る.そこで本研究では複数インフラ形態のベストミックスを前提とし,定量的根拠に基づく低炭素モビリティの時空間ビジョンを描き出すための数理的解析を行う.EV普及とインフラ整備とが好循環し合うダイナミクスの数理まで昇華させ,低炭素モビリティの持続可能な時空間ビジョンを提示する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では複数インフラ形態の数理最適配置による低炭素モビリティの時空間ビジョンを描き出すべく,静的⇔動的という時間スケールの差異,近隣需要⇔広域需要という空間スケールの差異の双方を明示的に導入した議論を展開している,そのための着眼点としては,A)数理最適化モデルの構築と,B)実データに基づく具体的検証を設定しているが,本年度は,昨年度に構築し広域需要モデルと対をなす近隣需要モデルを,基本モデルとして確立することを意識した.具体的には「静的×近隣需要の時空間スケールに基づく解析」を中心に実施した.これは,EV普及台数が変化しない静的な状況を想定し,日常的な市街地における利用において,主にインフラ量と利便性との定量的関係に着目した解析と解釈することができる. A) まず,数理最適化モデルの観点から,近隣需要を想定した複数インフラの最適配置に関する基本モデルを構築した.スタンド充電に関するインフラ最適配置モデルは多数提案されている一方で,市街地における交差点付近での加減速を明示的に考慮したインフラ最適配置の先行研究は決して多くない.本年度は,バッテリー状態の連続的変化を変数に導入し,スタンド充電に限らない複数給電形態を考慮した同時最適配置モデルを,混合整数計画法に基づき構築した. B) その上で,実データに基づく具体的検証も行うべく,提案モデルを実際の中規模市街地における地理情報データに基づき検証した.市街地における近隣需要では,いわゆるバッテリー切れの問題は事実上発生しないため,目的関数として全体での電力収支(消費と給電の和)が0となるために必要なインフラ量を検証した.精緻なパラメータ設定を想定することによって,現実的なシナリオを導くことに成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,複数インフラ形態の数理最適配置による低炭素モビリティの時空間ビジョンを描き出すべく,昨年度の広域需要と同様に,近隣需要を想定して引き続きA)数理最適化モデルの構築と,B)実データに基づく具体的検証の観点から,研究を遂行した.これらの成果は,査読付き国際論文誌へも投稿済みである.また,情報発信ならびに研究者ネットワークの促進を重視し,アメリカのオペレーションズ・リサーチ分野の全体会議であるINFORMS Annual Meetingでもスポンサーセッションをオーガナイズし,その他,複数の国際会議でも精力的に発表した.また,低炭素モビリティで世界をリードするアリゾナ州立大学でも,招待講演を行った.国内会議においても,土木計画学研究発表会や日本建築学会大会など,複数分野での成果発信に努めている.以上の研究推進は,年度当初に想定し得えた研究計画に沿って,順調に研究が展開されていることを裏付けるものである.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究遂行は,年度当初の計画を達成する順調なものであった.研究3ヵ年目となる2023年度も,研究計画に沿って,複数インフラ形態の数理最適配置による低炭素モビリティの時空間ビジョンを描き出したすための数理的分析を行う.特に複数インフラのベストミックスに関する分析へと展開し,交通政策全般に対するより示唆に富む知見の獲得を目指す.得られた成果の学会報告・論文投稿も積極的に行う.
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