Project/Area Number |
23K21082
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Project/Area Number (Other) |
21H01826 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 30010:Crystal engineering-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上殿 明良 筑波大学, 数理物質系, 教授 (20213374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 章司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, キャリアリサーチャー (30356448)
秩父 重英 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80266907)
奥村 宏典 筑波大学, 数理物質系, 助教 (80756750)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | III属窒化物半導体 / イオン注入 / 点欠陥 / 陽電子消滅 / 不純物活性化 / フォトルミネッセンス / II属窒化物半導体 / III族窒化物半導体 |
Outline of Research at the Start |
現在、III属窒化物半導体のイオン注入によるキャリア制御技術の確立が急がれている。GaNついては、従来から素子分離ないしはn型領域を形成するためにイオン注入は使われてきたが、p型領域をイオン注入で形成することは難しかった。本研究の目的は、III属窒化物半導体のイオン注入により導入された点欠陥の同定とその焼鈍挙動を、陽電子消滅、フォトルミネッセンス、カソードルミネッセンス法等により研究し、ドーパント活性化機構と点欠陥の関係を学術的に解明することにある。
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Outline of Annual Research Achievements |
半導体デバイスとして使用されるIII属窒化物半導体のイオン注入により導入された点欠陥の同定とその焼鈍挙動を、点欠陥を直接検出することができる手法である陽電子消滅、また、フォトルミネッセンス、カソードルミネッセンス法、電気的特性評価等により研究する。得られた結果から、窒化物半導体の点欠陥の挙動、各種ドーパントとの相互作用を解明することが本研究の目的である。また、ドナー、アクセプターとして機能する原子だけでなく、活性化を阻害ないしは促進すると考えられている元素についてもイオン注入を行い、欠陥の回復過程にどのような影響を与えるかを調べる。 陽電子は物質中に入射すると電子と消滅しγ線が放出される。γ線のエネルギー分布や陽電子寿命を測定することにより、空孔型欠陥を検出する。陽電子消滅計算シミュレーションの結果と実験結果を比較することにより、空孔型欠陥の種類(サイズ、不純物との複合状態等)についての詳しい情報が得られる。 本研究により、陽電子消滅と他の欠陥に敏感な手法を組み合わせることにより、注入不純物の活性化、拡散、等について詳細に研究する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はGaN及びAlN中の空孔型欠陥に関する研究を実施した。 GaN中のZnの拡散機構を研究するため、c、m、a方向に成長した結晶にZnイオンを230 keVで注入、50 nm付近で1E21 /cm3となるZnの深さ分布を得た。イオン注入後、試料を1 GPaの窒素圧力下で、1250℃から1360℃まで焼鈍した。陽電子消滅、フォトルミネッセンス、X線回折、SIMSを用いてZnの拡散と欠陥の関係を研究した。この結果、Znの拡散は、結晶方位、空孔型欠陥の深さ分布に大きな影響を受けることが分かった。また、Znのmigration energy を決定、また、空孔型欠陥との相関性について詳しい結果を得た。 AlNにMgイオンを10 keVから90 keVの範囲で注入、100 nm付近で2E19 /cm3のAl分布を形成した。試料を1400℃まで窒素雰囲気で焼鈍し、空孔型欠陥の挙動を評価した。1500℃焼鈍した試料で電流電圧特性を計測したところ、室温でバイアス電圧100 Vのとき1.1 nA、300℃でバイアス電圧10 Vのとき7 nAの電流を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
GaNへMg及びNイオンを注入することにより導入された空孔型欠陥を検出する。イオン注入後に,高圧力下で焼鈍することにより,空孔型欠陥の焼鈍特性を評価する。特に、焼鈍に伴うMgの深さ分布の変化と空孔型欠陥の関係、また、焼鈍中に導入される水素の関係を明らかにするとともに、欠陥のキャリア捕獲機構について研究する。
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