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ヤママユガが産出する絹糸への放射性セシウムの濃縮動態解明

Research Project

Project/Area Number 23K21128
Project/Area Number (Other) 21H01976 (2021-2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2021-2023)
Section一般
Review Section Basic Section 34030:Green sustainable chemistry and environmental chemistry-related
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

高橋 賢臣  大阪大学, 安全衛生管理部, 准教授 (20445844)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三田村 敏正  福島県農業総合センター, 浜地域研究所, 専門員 (00504052)
鈴木 昭弘 (東崎昭弘)  大阪大学, 核物理研究センター, 協同研究員 (20021173)
吉田 裕介  大阪大学, 核物理研究センター, 特任助教(常勤) (30849386)
本多 貴之  明治大学, 理工学部, 専任准教授 (40409462)
小池 裕也  明治大学, 理工学部, 専任准教授 (50360186)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥16,120,000 (Direct Cost: ¥12,400,000、Indirect Cost: ¥3,720,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Keywordsヤママユガ / 絹糸 / 放射性セシウム / 移行 / 人工餌 / 体内動態 / 移行係数 / 産業創生 / 濃硫酸溶解方法
Outline of Research at the Start

本研究は、天蚕糸とよばれる絹糸を算出する野蚕(ヤママユガ)を用いて、放射性セシウムがヤママユガの体内から絹糸まで移行するのかを調査するのが目的である。現状で得られた安定セシウムを用いた実験の結果では、セシウムの意向率は数%に留まっており、放射性セシウムが絹糸まで移行したとしても、被ばくによる影響は無視できると推察している。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では天然に生育するヤママユガ(通称は天蚕、野蚕)が成長する際に取り込んだ放射性セシウム(以下、Csー137)が、体内においてどのように濃縮もしくは排出され、最終製品である絹糸にどのような形で移行しているのかを明らかにする。このことにより、絹糸を使用する絹製品や化粧品として人に利用されるときに生ずる人への被ばく影響の有無について総合的に知見を得ることが最終的な目的である。2023年度は、確立された実験系に基づいて安定セシウム(Cs-133)を用いての実験を行い結果を得た。実験ではヤママユガにCs-133が含まれた餌(人口餌)を与えて生育し、齢ごとに体内中およびフンなどの代謝物のCs-133濃度をICP-MSによって測定を行う方法を採用した。人工餌は寒天培地にクヌギを混ぜ合わせて作成した物で、その中に5μg/g、10μg/g、50μg/g となるようにCs-133を添加し、ヤママユガに一定期間与えた。これによりCs-133は生体内へと移行され、その後新陳代謝によって排出される。この時の体内と体外のCs-133を測定することにより体内動態を得た。結果は、ICP-MS によって得られた幼虫体内のセシウム量と接種したセシウム量の累計から、幼虫体内におけるセシウムの残存率(式1)を計算によって求めた。
セシウム残存率=試料中のセシウム量[g]/摂取したセシウム量[g]
={(試料中のセシウム濃度測定値)×(希釈倍率)×(試料の液量)}/
{(餌のセシウム濃度)×(一生で食べた量の湿重量)}  …(式1)
これらより、セシウムの体内残存率は全齢を通してほぼ1-7%の範囲に収まった。また餌中のセシウム濃度が高いほど体内の残存率も高い傾向が見られた。2024年度は放射性物質を用いた実験を行い、残存率の調査を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2021年度の遅れを2022年~2023年度にかけて取り戻すことができたため2024年度は計画通りに放射性セシウムを用いた実験を行うことが可能である。安定セシウムの結果も2023年度中に出すことが出来、これから報告をしていく予定である。

Strategy for Future Research Activity

2024年度の研究方針は、これまでの安定セシウム(Cs-133)を用いた実験の結果に基づき、放射性セシウム(Cs-134 or Cs-137)を用いて実験を行う事である。
実験計画としては、2024年度前半にまずは実験系の組み上げを行う。同時に並行してヤママユガを今年度からは人工餌での飼育やめ、クヌギの生葉を用いた飼育を行う。その飼育系の確立も前半に行っていく。すでに、大枠は完成しており、6月下旬から飼育が始められる予定である。飼育が問題なく行われれば、その後5齢まで育ったヤママユガに対して放射性のセシウムを水溶液として、注入していく。放射性のセシウムはヤママユガの体内に入った後に、安定セシウムの実験時と同様に糞として排出されると想定される。生体と回収した糞中の放射性セシウムからのγ線を測定し定量する。定量することにより、ヤママユガからの放射性セシウムがどの程度残存するのかについて調査できる。また、安定セシウムの時と違い、放射性セシウムを用いた実験系では生体を生かしたまま連続的に測定することが出来るため、排出の速度を求めることができ、体内半減期を知ることも可能である。

Report

(3 results)
  • 2023 Annual Research Report
  • 2022 Annual Research Report
  • 2021 Annual Research Report
  • Research Products

    (4 results)

All 2023 2022

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] 天蚕が産出する絹糸への放射性セシウムの濃縮挙動解明のための絹糸線発育調査2023

    • Author(s)
      三田村敏正、高橋賢臣、吉田裕介、東崎昭弘、本多貴之
    • Organizer
      日本野蚕学会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] 福島県の蚕糸業再興に向けて2023

    • Author(s)
      大原理彩子、高橋亘、吉田裕介、高橋賢臣、東崎昭弘、本多貴之、三田村敏正、稲場圭信
    • Organizer
      日本野蚕学会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] 天蚕(ヤママユガ)が産出する絹糸への放射性セシウムの濃縮動態解明-セシウム摂取時のヤママユ幼虫における体内のセシウム残存量について-2023

    • Author(s)
      吉田裕介、三田村敏正、高橋賢臣、東崎昭弘、大原理彩子、本多貴之、高橋亘、猪瀬聡史、梶浦善太
    • Organizer
      日本野蚕学会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] 天蚕(ヤママユ)が産出する繭糸への放射性セシウムの影響の解明 ―セシウム摂取条件でのヤママユの生育―2022

    • Author(s)
      吉田裕介、高橋 賢臣、東崎昭弘、本多貴之、三田村正、梶浦善太、猪瀬聡史、大原理彩子
    • Organizer
      日本野蚕学会
    • Related Report
      2022 Annual Research Report

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Published: 2021-04-28   Modified: 2024-12-25  

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