Project/Area Number |
23K21136
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Project/Area Number (Other) |
21H01998 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 35020:Polymer materials-related
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
桶葭 興資 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (50557577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本郷 研太 北陸先端科学技術大学院大学, 情報社会基盤研究センター, 准教授 (60405040)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
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Keywords | 移流集積 / モデル / 配向 / 界面 / 水 / 微粒子 / ゲル / 自己組織化 / 流体 / モデリング / 多糖 / ファイバー |
Outline of Research at the Start |
継続課題のため、記入しない。
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Outline of Annual Research Achievements |
多くの散逸構造は一過性の現象で最終的に均一状態となるため、材料化に向けたモデル設計や利用価値が示されていない。一方、本研究の散逸構造「界面分割現象」では、水の蒸発に伴って高分子集積体がサブミクロンスケールで構造秩序化し、高分子配向膜として析出し永続的に残る。さらに、分割される空間数は物理パラメータで制御可能である。この現象をモデル化するため本研究では、高分子/水系の実験、および理論を検証している。以下に今年度に実施した具体的内容、意義、およびその重要性を記す。 1) 実証モデルとして、水分散系高分子である多糖各種に加え、汎用的な水溶性合成高分子に対しても調査した。まず、多糖の水分散系について、多糖が高分子として持つ物理的パラメータから流体力学的な無次元数を評価した。また、分割現象の後に形成される多糖膜の構造特性について評価した。また水溶性合成高分子に対し、局所空間における温度・湿度を制御し、分割現象が高分子種に依らない普遍性を見出した。2)理論モデルを構築する上で、実験系の経時変化が最重要となる。自作構築したモニタリング装置を用い、ベクトル・スカラーに留意して分割現象の検証を進めた。引き続き、実験データと理論モデルを結びつける物理因子の検証を進める。3)現象の解明と材料化を念頭に、微粒子水分散系の時空間解析に基づき、界面分割プロセスを物理パラメータによって評価した。また、カチオン性多糖に対し分割パターンを検証し、配向膜の分析から多糖繊維が毛管力によって集積するメカニズムを考察した。 上記内容について、招待講演2件含む学会発表10件以上、および査読付学術論文2報を通して活発に議論した。これらを基に多角的なアプローチが進んでおり、引き続き本研究を遂行するにあたって順調に進んだと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高分子水分散系の流体力学的考察を進めるとともに、有限空間が与える移流集積プロセスについて実験系で検証した。特に、高分子水分散系が固有に持つ、粘度や密度などの各種物理因子を時空間的に解析し、界面分割を引き起こす必要条件と十分条件を考察した。また、微粒子状高分子だけでなく、網目状高分子の水分散系も界面分割することを実証した。ここでは、各種高分子が界面配向すること実験的に普遍性が見えてきており、順調に進んでいると言える。また本年度の主な研究業績として、招待講演2件と国際学会4件含む学会発表を通して活発な議論を重ね、査読付学術雑誌2報を公表するに至った。今後の内容についても、オンライン/オンサイト形式それぞれの学会や研究会の開催が続く中、研究者間コミュニケーションを通して、これまでの進捗の重要性を示した。
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Strategy for Future Research Activity |
実験系から抽出された重要な物理化学条件と理論系からのアプローチをもとに、最終年度目以降も精度・確度の高いモデル設計を進める。実験系では、移流集積のプロセスに着目して、その特異的析出を引き起こす界面変形とこれに連動する液相の流体挙動を解明する。また、この散逸現象が材料化に有用であることを示すためにも、温度や湿度などの外的因子による制御範囲を明らかにする。同時に理論的検証を進め、界面の形状変化に寄与する物理パラメータについて時空間的に考察する。既往現象論の研究との違いを明確に示し続けるためにも、汎用的な高分子水分散系の実証とともに系統的に評価する。これらの研究内容は随時、国内外の学会発表、および査読付論文発表を通して研究内容の発信を進める予定である。
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