Project/Area Number |
23K21192
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Project/Area Number (Other) |
21H02186 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39030:Horticultural science-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山根 久代 京都大学, 農学研究科, 准教授 (80335306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 祐人 摂南大学, 農学部, 講師 (10631640)
富永 晃好 静岡大学, 農学部, 助教 (50776490)
大迫 祐太朗 信州大学, 学術研究院農学系, 助教 (50910402)
高居 恵愛 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (70589770)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 果樹 / 休眠 / エピジェネティック制御 / 開花 / エピジェネティック / ncRNA / GWAS / エピジェネティクス / ヒストン修飾 / 深層学習 |
Outline of Research at the Start |
バラ科果樹において、重要農業形質のひとつであり気候変動の影響を受ける開花期には、花成発達期間ならびに休眠期間(低温要求量と高温要求量)が構成要素として影響する。これらは品種固有で多様なことから遺伝因子が関与する。本研究では、QTLやGWASなどの遺伝解析、近年様々な生命現象における遺伝子発現制御への役割が指摘されているnon-coding RNA解析、近年進歩がめざましい機械学習を利用した画像識別技術を組み合わせて、「未同定の高温要求量制御因子とは何か、開花期の多様性をもたらす遺伝因子とは何か」を解明する。得られた知見を利用して新規開花期制御技術の開発につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
バラ科果樹において、重要農業形質のひとつであり気候変動の影響を受ける開花期には、花成発達期間ならびに休眠期間(低温要求量と高温要求量)が構成要素として影響する。本研究の目的は、QTLやGWASなどの遺伝解析により低温要求性・高温要求性・萌芽日・開花日の遺伝因子を同定しその機能を解明することである。今年度の具体的な成果は以下の通りである。 まず、高温要求性制御候補因子として同定したリンゴFLC-likeの転写制御機構に関して新たな知見を獲得した。すなわち、低温遭遇による発現上昇にはlong non-coding RNAが関与することを明らかにした。これは、エピジェネティック制御機構が休眠に関与することを支持する結果である。 またウメの発芽日を制御するQTL領域に座乗する遺伝子同定をすすめ、種子休眠に関与する遺伝子がQTL領域に座乗していることを明らかにした。未同定である高温要求性制御遺伝領域をQTLとGWASで明らかにするため、ウメF1分離集団や100個体以上のウメコレクションを対象に表現型調査を実施した。遺伝解析に有用なフェノタイピング技術開発として、外観画像から休眠状態を推定する機械学習モデルの開発をすすめた。 さらに、ニホンナシFLC遺伝子群の解析を進め、休眠後期に発現が増加するFLC遺伝子を同定した。発芽に向かうにつれて一時的に発現上昇することを確認しており、さらにFLC遺伝子の遺伝子発現応答性について調査を進める。 以上より、今年度は、休眠芽の温度応答性におけるncRNAの関与を明らかにし、温度要求性遺伝因子同定に向けたゲノム情報・表現型情報を整備・獲得できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的のひとつである休眠芽の温度要求性の遺伝因子解明にあたっては、フェノタイピング効率化や正確性向上に資する技術開発が不可欠である。本年度は画像から休眠状態を予測する機械学習モデル開発を進めることができた。さらにQTL領域に座乗する候補遺伝子の同定、高温要求性にかかわる転写因子の転写制御におけるncRNAの関与についても新たな知見を獲得できた。よって当初の計画以上に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的のひとつである休眠芽の温度要求性制御におけるnon-coding RNA(ncRNA)の関与を明らかにできた。今後は、QTL領域に座乗する候補遺伝子の機能解析を進める。 さらにエピジェネティック制御機構の変異により生じたと考えられる早期開花枝変わりについても解析を進めることで、休眠制御におけるエピジェネティック制御機構の関与について新たな知見を得たいと考えている。
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