Project/Area Number |
23K21205
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Project/Area Number (Other) |
21H02212 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39050:Insect science-related
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
井手 竜也 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究員 (80724038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 周平 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, グループ長 (80228361)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥9,360,000 (Direct Cost: ¥7,200,000、Indirect Cost: ¥2,160,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | マイクロCT / 昆虫 / 甲虫 / 虫こぶ / 多様性 / マイクロCT |
Outline of Research at the Start |
昆虫の体のつくりや、昆虫が自然界につくる構造物は、ときに外形のみならず内部にいたるまで著しく多様化している。一方で、その3次元的構造がもつ機能は多くの場合解き明かされていない。本研究ではマイクロCTによって、昆虫と昆虫がつくる構造物を内部構造もろとも可視化し、その多様性と機能を明らかにする。昆虫の中で最大の多様性を誇る「甲虫」と、昆虫がつくる構造物の極致の一つといえる「虫こぶ」をモデルに、3次元的構造の比較形態、物理的・生態的特性に関する調査、分子系統解析によって得られる昆虫間の関係性から、3次元的構造と機能の体系化を図り、昆虫の多様性のより総合的、現代的な理解を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
昆虫の体のつくりや昆虫が自然界につくりだす構造物は,ときに外形のみならず内部にいたるまで著しく多様化している。一方で,その3次元的構造がもつ機能は多くの場合解き明かされていない。本研究は昆虫の中で最大の多様性を誇る「甲虫」と,昆虫がつくる構造物の極致の一つといえる「虫こぶ」をモデルに,マイクロCTを用いた構造解析によって昆虫と昆虫がつくる構造物の多様性と機能を明らかにすることで,昆虫の多様性のより総合的で現代的な理解を目指すものである。 令和5年度は,これまでの解析で確かめたサンプルごとに適した解析条件をもとに,マイクロCTによる3次元像の情報や走査型電子顕微鏡による表面微細構造の情報を蓄積した。甲虫では,新規にカブトムシのギナンドロモルフ個体についてマイクロCYを用いた3D画像の製作を始めた。来年度に実施する特別展で展示するとともに,学会誌への投稿論文を執筆中である。また,微小甲虫であるアリヅカムシなどについて表面微細構造のSEM画像を撮影,集積している。虫こぶでは,タマバチ科を中心に虫こぶのCTデータの集積するとともに,マイクロCTを用いることで,虫こぶの内部構造の成熟過程を、単一の生体試料で、経時観察する手法をタマバチ科の複数の種の虫こぶにてに実証し,その成果の一部を国際シンポジウムおよび論文として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
5年計画の3年目であった令和5年度は、引き続きに試料の収集を継続しつつ、1年目からの研究で検討してきたから、3次元的構造の可視化に関する解析条件をもとに、マイクロCTによる3次元像の情報や走査型電子顕微鏡(SEM)による表面微細構造の情報を蓄積すること、さらにいくつかの代表的な試料について、3次元画像解析の結果をもとにしたパ ターン分け、測定機による、強度、断熱性、保湿性など、構造がもつ物理的特性についての評価、飼育実験、野外観察、または文献情報によって得た生態情報をもとにした生態的特性の評価を継続することや、分子系統解析を実施するためのDNA解析を開始することを計画した。現在までに、材料となる甲虫および虫こぶについて、試料の収集は順調に進められており、マイクロCTによる3次元像やSEMによる表面微細構造情報の情報は蓄積している。またその生態的特性を踏まえた研究成果の一部は、学術論文や学会発表のほか、教育普及活動にも活用できている。これらのことから、本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
4年目にあたる令和6年度は、収集した3次元構造や表面微細構造に関わるデータを利用した研究を進展させ、公表可能な研究成果については、順次、学術誌等にて公表するとともに、その成果を用いた教育普及活動にも発展させることを目標とする。
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