Project/Area Number |
23K21261
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Project/Area Number (Other) |
21H02344 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42010:Animal production science-related
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Research Institution | Okayama University of Science (2022-2024) Hiroshima University (2021) |
Principal Investigator |
豊後 貴嗣 岡山理科大学, 獣医学部, 教授 (40325361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スルチョードリ ビシュワジット 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (00535453)
新居 隆浩 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 准教授 (90804873)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 腸内細菌叢 / 暑熱ストレス / ニワトリ / 腸内環境 / ストレス / 腸管免疫機能 / 遺伝子多型 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、家禽の腸内環境に焦点をあてて、ストレス状態、そしてそこからの回復を調査することで家畜の抗ストレス性及び回復性を向上させることを目的とする。具体的には、(1)ストレス状態及びその回復過程における腸管免疫機能と腸内細菌叢の変化、(2)抗ストレス性及び回復能に関わる有用細菌同定、(3)腸内細菌叢制御によるストレス緩和・回復効果を明らかにする。それによって、家畜生産現場における効果的なストレス対策技術の開発を目指した腸内環境整備に関する実学的な学術基盤の構築を行うものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
実験1:ニワトリの加齢が腸管および卵管粘膜の細菌叢と炎症反応に影響を調査した。約280日齢(若齢区)と700-1000日齢(高齢区)の白色レグホン産卵鶏を供試した。総排泄腔内の通常便と卵管膣部粘膜のスワブから細菌DNAを抽出し、腸内と膣部細菌叢を解析するとともに、腸管と卵管の粘膜組織の炎症性および抗炎症性サイトカインの遺伝子発現とタイト結合関連分子の遺伝子発現を解析した。その結果、若齢区の腸内では粘液分泌誘導や酪酸産生能を持つ菌種が含まれるAkkermansia属やFaecalibacterium属が、高齢区では病原性細菌を含むGallibacterium属やCorynebacterium属が優勢となった。一方、膣部ではグラム陰性桿菌のComamonadanceae属の菌が高齢区で若齢区より増加した。回腸粘膜の炎症性サイトカインのIL-6の発現や、抗炎症性サイトカインのTGFβ3やタイト結合関連分子のclaudin-3は高齢区で高値を示し、回腸の絨毛/陰窩比は高齢区で若齢区と比べて低下した。卵管膣部ではIL-1β、TGFβ4、CLA3が高齢区で高値を示し、子宮部ではTGFβ4とCLA1が高齢区で若齢区より高かった。 実験2:デキサメタゾンをニワトリヒナに投与して腸内細菌叢に及ぼす影響を調査した。5日齢ヒナにデキサメタゾンを投与したDEX区および生理食塩水を投与した対照区を設けた。投与2時間後、各個体から盲腸内容物を採取した。その結果、DEX区のFirmicutes門およびProteobacteria門の細菌数が、対照区よりも減少した。OPLS解析の結果、Firmicutes門では、g_Faecalibacteriumおよびg_BlautiaのDNA量が対照区よりもDEX区において低値、Proteobacteria門では、f_Enterobacteriaceaeが低値であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の2点について成果を挙げることができたことから順調であると判断した。 ・ストレスによる腸内環境の悪化モデルを構築できたこと。 ・加齢に伴う腸内細菌叢の変化を明らかにするとともに腸内環境の悪化に関与する可能性のある細菌を特定できたこと。
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Strategy for Future Research Activity |
・ストレスからの回復に伴う腸内細菌叢の変化を調査するとともに、回復の是非に関連する細菌群を探索すること。 ・牛の腸内細菌の中から有益である可能性の細菌群の移植を検討し定着の可否を調査する。 ・同居個体間での細菌叢の違いを調査するとともに遺伝子多型との関連性について検討を加える。
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