Project/Area Number |
23K21268
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Project/Area Number (Other) |
21H02356 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
佐々木 一昭 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (10421934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 洋一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60282696)
呰上 大吾 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80453934)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | オルガノイド / 乳がん / 猫 / 抗がん剤 / 薬物動態解析 / 薬物動態 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、申請者が樹立した猫乳腺がんオルガノイドを用いて猫乳腺がんの詳細な悪性化制御機構を明らかにする。さらに、抗がん剤に抵抗性を示すオルガノイドと薬物動態パラメーター解析技術を用いて、抗がん剤抵抗性獲得機序を明らかにするとともに新たな治療標的を探索する。三次元培養法と薬物動態解析技術を融合的に活用することで各患者動物に最適化された新たながん治療の開発につながる研究を推進する。
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Outline of Annual Research Achievements |
猫の乳腺がんは、手術後のがん再発および転移率が非常に高く完治が難しいことから、新規治療法および早期診断マーカーの開発が獣医療の現場において強く求められている。本研究では、申請者が樹立した猫乳腺がんオルガノイドを用いて猫乳腺がんの詳細な悪性化制御機構を明らかにする。さらに、抗がん剤に抵抗性を示すオルガノイドと薬物動態パラメーター解析技術を用いて、抗がん剤抵抗性獲得機序を明らかにするとともに新たな治療標的を探索する。三次元培養法と薬物動態解析技術を融合的に活用することで各患者動物に最適化された新たながん治療の開発につながる研究を推進する。今年度は、猫乳がんオルガノイドにおいてLMTK3/FADS2シグナルが悪性化の進展に関与することをsiRNAを用いたノックダウン実験によって明らかにした。また、HER2阻害剤であるラパチニブの猫における血中動態を解析し、犬やヒトとの種差があることが示されるとともに、ラパチニブを長期投与した乳がん罹患猫の血中濃度を測定することで、オルガノイドでの感受性と血中濃度との相関を解析した。また猫乳がんオルガノイドを用いて新規治療標的の探索を行い、サリノマイシンが猫乳がんオルガノイドの生存率を低下させ、in vivoにおいても抗腫瘍効果を示すことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は主に下記の項目の実験に進捗がみられた。 ①猫乳腺がん進展における悪性化制御メカニズムの解明; 作製した乳がんオルガノイドでLMTK3/FADS2シグナルが増殖、浸潤およびアポトーシスに関与することが明らかになった。また、シングルセルRNAシークエンス解析によって、猫乳がんオルガノイドの形態による違いが遺伝子レベルにおいても人乳がんに類似する可能性が示された。さらに、猫乳がんオルガノイドを用いたスクリーニング試験によってサリノマイシンが抗腫瘍効果を示すことを明らかにした。 ②乳腺がん罹患猫における新規分子標的薬の薬物動態解析;ヒト乳がん患者に使用されている分子標的薬であるラパチニブの猫における薬物動態解析を乳がん罹患猫を対象として行い、ラパチニブを長期投与した猫の血中濃度の推移が明らかになった。また、術後の投薬治療に用いられるトセラニブの血中濃度解析についても基礎的な検討を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は主に下記の項目の実験を進める予定である。
①猫乳腺がん進展における悪性化制御メカニズムの解明;猫乳がんオルガノイドを用いて同定したLMTK3/FADS2シグナルが人の転移性乳がんにおいても悪性化に関与するかを明らかにするとともに、新規治療薬として同定したサリノマイシンによる抗腫瘍効果の詳細な作用機序を明らかにしていく。 ②猫乳腺がん早期診断マーカーの探索と機能解析;LC/MS解析によって同定した複数のエストロジェンシグナルの代謝物が猫乳がんの早期診断マーカーになり得るかを明らかにするために、乳がん罹患猫の血清をさらに収集するとともに、診断マーカーの感度と特異度の解析を進める。 ③乳がん罹患猫に対する新規治療薬の薬物動態解析;安全性試験および通常投与量で血中動態解析を行ったラパチニブについては、オルガノイドで高い抑制効果を示し、投与が行われた個体から治療中の血中濃度の推移を解析するために血清を収集する。さらに、がん組織やオルガノイドにおけるHER2発現レベルや、オルガノイドにおける薬剤感受性、ラパチニブ投与による生存期間や無増悪期間の調査などを実施し、多変量解析によって、治療効果と相関する因子を明らかにしていく。
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