“光によらない”葉緑体の炭酸同化能力と進化的原動力を紐解く
Project/Area Number |
23K21334
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Project/Area Number (Other) |
21H02554 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
谷藤 吾朗 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究主幹 (70438480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蓮沼 誠久 神戸大学, 先端バイオ工学研究センター, 教授 (20529606)
矢吹 彬憲 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(海洋生物環境影響研究センター), グループリーダー (20711104)
伊藤 元雄 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 調査役 (40606109)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | 非光合成葉緑体 / 炭酸同化 / 比較ゲノム / クリプト生物 / 進化 |
Outline of Research at the Start |
非光合成にも関わらず炭酸同化を行い無機培地で増殖する真核生物を見出した。そこで本研究ではその背後にある分子機構を解明する。安定同位体を用いたトレーサー実験により1)詳細な培養実験と透過型電子顕微鏡、超高解像度二次イオン質量分析機による炭酸同化物の細胞内局在・動態解析、2)同位体メタロボーム解析を行い、炭酸同化物の位置情報と代謝物の情報を組み合わせ、炭酸同化の代謝経路を明らかにする。加えて、3)全遺伝子発現解析、近縁種との比較ゲノム解析により、上記代謝経路の遺伝的背景を補強し、未知の有機物合成経路を生み出した進化多様性原動力、特にエネルギー源の推定を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
非光合成にも関わらず炭酸同化を行い無機培地で増殖する真核生物を見出したことから、その背後にある分子機構を解明する。安定同位体を用いたトレーサー実験により1)詳細な培養実験と透過型電子顕微鏡、超高解像度二次イオン質量分析機による炭酸同化物の細胞内局在・動態解 析、2)同位体メタロボーム解析を行い、炭酸同化物の位置情報と代謝物の情報を組み合わせ、炭酸同化の代謝経路を明らかにする。加えて、3)全遺伝子発現解析、近縁種との比較ゲノム解析により、上記代謝経路の遺伝的背景を補強し、未知の有機物合成経路を生み出した進化多様性原動力の推定を行う。 前年度までに,ゲノム・全遺伝子配列の取得と詳細な培養実験,細胞バルクでの13Cトレーサー検出を行い、また超高解像度二次イオン質量分析(nanoSIMS)、同位体メタロボーム解析の方法論を確立した。R4年度はnanoSIMS解析で,単一細胞内での13Cの局在性を確認した。同位体メタロボーム解析では,当初予定していたキャピラリ電気泳動(CE)+質量選択検出(MS)に加え、化合物検出における網羅性は低いがより感度の高い液体クロマトグラフィー(LC)+ 質量選択検出(MS)での解析を加え、炭酸同化反応における中間生成物から13Cトレーサーを検出した。また、それら中間生成物を触媒する酵素タンパク質群を全遺伝子発現解析データから精査し、それらの細胞内での局在を予測した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね研究スケジュール通りに進捗している。また令和4年度には当初予定にはなかった質量分析機による解析が行われ、より詳細な解析ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、これまで取得した各データをマイニングし統合解析に入る。特定の培養環境での高発現タンパク質遺伝子とその生物代謝マップを解析し、質量分析で検出されたメタボロームおよび元素との整合性をとることで、炭酸同化のメカニズムの解明を行う。また遺伝子発現解析から、当初予測していなかった遺伝子群の関与が示唆されたため、それらの機能解析をバイオインフォマティクスと細胞培養・質量分析のデータで補完し全体像の把握を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)