Project/Area Number |
23K21365
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Project/Area Number (Other) |
21H02638 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47050:Environmental and natural pharmaceutical resources-related
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
村田 敏拓 東北医科薬科大学, 薬学部, 准教授 (70458214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 紘一 東北医科薬科大学, 薬学部, 講師 (20584460)
武田 洋平 帯広畜産大学, グローバルアグロメディシン研究センター, 助教 (30804447)
菅沼 啓輔 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (60772184)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | 人獣共通感染症 / モンゴル国 / 薬用植物 / 病原性原虫 / 病原性ウイルス / トリパノソーマ / 媒介者 / マダニ |
Outline of Research at the Start |
モンゴル国での共同研究体制を基盤に、有用性が知られる植物資源の成分解析から1.抗原虫 ・抗菌・抗ウイルス活性化合物 、2.抗マダニ化合物、3.家畜をケアできる化合物を見出す。また媒介者対策を日本で進めるためアブラムシをモデルに化合物の4.殺虫・忌避作用を評価し、5.昆虫自然免疫系や神経系を標的にその作用機序を追及する。6.複数の化合物による相乗効果を検討し、更に7.有力な化合物は関連化合物を合成し、医薬シーズを提案する。成果をマダニや家畜・ヒトの適所に応用して感染事例減少と流行リスク抑制を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症や、病原体媒介性マダニにより伝播する原虫病など、人獣共通感染症が世界的な脅威となっている。予防法や治療法が十分に確立されておらず、現行薬への耐性化も進行している。感染予防と治療には媒介者・感染源対策を含む包括的対処が急務である。 初年度から継続的に次のように課題植物を選定している。1. 従来からのモンゴル国共同研究成果を整理した中から (J Nat Med, 2021)課題植物を選定。2. モンゴル国側協力者のサポートの元、現地で問題となるマダニに殺虫活性を示す植物エキスから選定。3. 現地で感染症やその症状に使用される植物から選定。4.日本側分担者による抗原虫活性やウイルス不活化活性スクリーニングから選定。5.有力な活性を示した植物と同属で日本や他国産の植物を選定。ここで選定した課題植物は順次主要成分の解析を行っている。 2021~2023年度までにDracocephalum属植物(Phytochemistry, 2021)、Saxifraga属植物 (Appl Environ Microbiol, 2023)から抗ウイルス活性物質を、またCassia 属植物(J Nat Prod, 2022)や Scutellaria属植物 (Phytochemistry, 2023)から抗トリパノソーマ活性物質を見出して報告した。 上記活性化合物を参考に、分担者によって関連物質の合成が試みられており、中間生成物も含めた化合物について、抗原虫・抗ウイルス活性を評価している。また媒介者をターゲットとした物質探索が続けられている。 成果は随時、学会発表・論文発表等により公開しており、各研究課題も次の展開へと順調に進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度はコロナ禍で現地での活動が叶わず当研究課題の遂行に一部制限があった。その対策に、これまでに有力な活性を示したモンゴル国産植物の近縁種や含有成分が類似する日本産・外国産植物を課題に加え、含有成分解析とその生物活性評価を行っている。またモンゴル国で活動する日本側若手研究者のネットワーク構築を図るため、2022年6月に分担者やモンゴル国留学生を含む日蒙連携研究討論会を仙台で行った。 モンゴル国での活動も順次再開し、2022年4月・8月・2023年1月・8月には当研究課題の研究代表者が (JICAの活動を兼ねる)、また2022年8月に分担者1名が、更に2023年8月には代表者・分担者全員でのモンゴル国渡航が実現し、それぞれモンゴル国立大学 (11名参加)、モンゴル獣医学研究所(26名参加)の現地協力者と共同研究会議を実施し、フィールドでの家畜動物・マダニの観察や、現地で進められる実験を行った。また現地協力者と今後の協力関係と具体的研究指針について確認し、良好な関係の維持と構築にも力を入れている。 抗原虫活性でマメ科・シソ科植物、抗ウイルス活性でユキノシタ科植物、媒介者対策でキク科植物のいずれも特定の「属」にターゲットを絞れており、各対象植物から主要成分の単離・構造決定を進めている。一方で、化学構造決定中の化合物も多く残されており、解析を続けている。病原性原虫・ウイルス・マダニ・昆虫等に対して影響を及ぼす活性化合物の評価・検討も分担者とともに順次行い、この知見から選んだ鍵化合物の合成がいくつかターゲットを設定した上で、分担者を軸に現在進められている。このように、1.課題植物の選定、2. 代表的含有成分の探索、3. 抗原虫・抗ウイルス活性試験、4. 媒介者対策、5. 鍵化合物の合成について、複数の題材を平行して進め、今後は各病原体や媒介者ごとに、構造活性相関を検討する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題期間を通して行う計画であるが、従来から国際共同研究を精力的に展開している現地熟練研究者に加え、次世代を担う現地若手研究者との発展的な関係構築にも力を入れたい。特に代表者が研究指導を務め、東北医科薬科大学で博士の学位を得た留学生たちが各分野で活躍していることから、その関係性を活用する。後半は特に視野を大きく持ち、日蒙の若手を中心とした研究メンバーで、モンゴル国に特徴的な生態系と大陸性気候の中で生きる遊牧家畜動物と自生植物を観察の上、感染症の病原体や媒介者、またそれらと哺乳動物・ヒトや自生植物を含めた関係性の実態を把握し、感染症対策に資する植物資源や医薬シーズを見出すことを目指す。 上記を実現するために2024年度は、日本人博士課程大学院生も本研究課題に一部従事してもらい (JST/JICAの活動を兼ねる)、モンゴル国での活動を発展させることを計画している。モンゴル国立大学やモンゴル獣医学研究所で現地研究者と協議して、実情を鑑みた上で、日本とモンゴルのお互いの強みを活かした共同研究を進展させたい。 研究面では引き続き、I. 課題植物から成分を単離し、その化学構造を決定する。II.得た化合物について、実際の病原体・媒介者・感染源動物を対象に多角的に活性を評価する。III. 合成関連化合物創出の上で構造活性相関を検討する。という基本手順を軸として予防と治療に向けた感染症制圧シーズを迅速に提案することを目指す。特に媒介者対策で注目している課題植物の成分解析は、まだ化学構造上も不明な点が多く残されており重点的に進めたい。 成果の発信では、これまでにターゲットを絞った植物・化合物について抗原虫・抗ウイルス・媒介者対策に繋がる成果を学会・論文にて発表する。今年度も現地協力者との互恵的な協力関係を維持・発展させながら進める予定である。
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