Project/Area Number |
23K21370
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Project/Area Number (Other) |
21H02659 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48020:Physiology-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
魏 范研 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90555773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 亜希子 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (00868565)
松田 盛 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (00884272)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | RNA / RNA修飾 / GPCR / 核酸代謝 / 受容体 / 免疫応答 |
Outline of Research at the Start |
本申請者は、多彩な生体高次機能を調節しうる新しいカテゴリーの液性因子群を発見した。この液性因子群は多様な化学修飾を含むRNA塩基(修飾ヌクレオシド)で構成されており、刺激に応じて分泌が亢進し、特定の受容体を活性化し免疫応答を惹起するといった生理活性を有するものを見いだしつつある。本研究は、メチルアデノシン(m6A)に焦点を絞り、分子生理学や構造生物学など様々な角度からm6Aの生理機能の全貌解明に注力するとともに、機能未解明な修飾ヌクレオシドについては、受容体の同定や生理活性の解析を加速する。これらの研究を通して、修飾ヌクレオシドを基軸とする「新核酸生理学」の開拓と確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本計画研究の代表者は新しいカテゴリーの液性因子群を発見した。この液性因子群は多様な化学修飾を含むRNA塩基(修飾ヌクレオシド)で構成されており、中には刺激に応じて分泌が亢進し、特定の受容体を活性化し免疫応答を調節するといった生理活性を有するものも存在する。修飾ヌクレオシドは従来の概念にないものであり、多彩な生命現象を調節しうる。本研究では、修飾ヌクレオシドの一種である、メチルアデノシン(m6A)に焦点を絞り、分子生理学や構造生物学など様々な角度からm6Aの生理機能の全貌解明に注力しつつ、機能未解明な修飾ヌクレオシドについては、受容体の同定や生理活性の解析を進める。2023年度においては共同研究者とともにm6Aが結合するアデノシンA3受容体のクライオ電顕解析を進め、立体構造に関する詳細な情報を得られた。また、得られた立体構造をもとにアミノ酸置換変異体を作成し、m6Aによる受容体活性化能の変化を検討することで、当該アミノ酸残基の重要性をバリデーションした。その結果、結合ポケットに存在する疎水性アミノ酸はA3受容体とm6Aの結合特異性に重要であることが明らかになった。構造解析に加え、2023年度においてm6Aの代謝機構について研究を進め、m6Aに作用するリン酸化酵素と脱アミノ化酵素の作用を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
構造解析と修飾ヌクレオシドの代謝機構に関する解析が順調に進んでおり、論文化の目処が立ったため
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は最終年度であり、前年度の成果に基づきm6AによるA3受容体活性化の分子基盤をさらに進める。具体的には、前年度から進めている受容体のアミノ酸置換変異体のバリエーションをさらに増やし、その後受容体の活性化アッセイや細胞内カルシウムイメージングといった機能解析を通して、m6Aによる活性化の分子メカニズムの全貌を明らかにするとともに、m6A以外の修飾ヌクレオシドについてスクリーニングを進める。 また、m6Aの代謝機構については、リン酸化酵素や脱アミノ化酵素のノックアウトマウスの表現型解析、臓器のプロテオーム解析やメタボローム解析、トランスクリプトーム解析といったマルチオミクスを実施し、m6A代謝の生理意義を明らかにする。
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