Project/Area Number |
23K21450
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Project/Area Number (Other) |
21H03012 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
久保 秀司 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (10441320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中込 隆之 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80434950)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | がんウイルス療法 / 増殖型レトロウイルスベクター / 自殺遺伝子 / 間葉系幹細胞 / 播種性癌 |
Outline of Research at the Start |
がんの腹膜播種は腹腔内全体に腫瘍細胞が散布されるため根治が困難で、予後は極めて不良である。この腹膜播種がんに対する新規治療法として、我々がこれまでに開発したウイルス療法をさらに発展させた革新的技術を臨床に応用することを目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
1、腹水を伴う腹膜播種モデルの作製とMSCを媒体とした腫瘍へのRRV送達法の検証 ヌードマウスの腹腔内にmCherry標識したヒト悪性中皮腫細胞株(MSTO-211H/mCherry)を移植し、腹膜播種モデルを作製した。同細胞株は腹水を産生しないため、腹水を再現するため腫瘍細胞移植1週間後に10%ヒト血清/ PBSを1mL腹腔内投与した(隔日3回)。初回の血清投与直前にルシフェラーゼ発現RRVを感染させたMSCを腹腔内投与した(MSV/RRV群)。対照群として、PBS投与群、RRV群を設けた。in vivoイメージングにより、腫瘍内におけるRRV伝播効率を比較評価したところ、RRV群では腫瘍へのRRV伝達を認めなかったが、MSC/RRV群では高いRRV腫瘍伝達能を認めた。 2、腹水を伴う腹膜播種モデルにおける治療実験 上記同様のモデルを作製し、自殺遺伝子である酵母シトシン脱アミノ化酵素(CD)を発現するRRVを用い治療実験を行った。その結果、MSC/RRV群ではRRV群に比べ腫瘍シグナル減少、体重減少抑制、生存期間の延長のいずれの効果も有意に高かった。 3、高悪性度並びに腹水産生腫瘍細胞株の作製 腫瘍の形成能、増殖速度が早く、また腹水産生を伴うような悪性度の高い腫瘍細胞株を作製することを目指し、複数種のmCherry標識ヒト腫瘍細胞株を各々ヌードマウスの腹腔内に移植した後、腫瘍形成を認めたものについて、腫瘍から細胞を単離・培養し、再びヌードマウスの腹腔内に移植することを繰り返した(in vivo passage)。その結果、skov-3ヒト卵巣がん細胞株について、腫瘍生着率100%、増殖速度が約1.5倍、腹水産生率100%の細胞株(skov-3p)が作出できた。次年度はこの細胞株を用いた実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、腹膜播種マウスモデルでの有効性を示すことができた。また、腹水を産生するヒト腫瘍細胞株を作製できた。
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Strategy for Future Research Activity |
1、腹水を産生する腹膜播種モデルの作製とMSCを媒体とした腫瘍へのRRV送達法の検証 in vivo passageにより作出した腹水を産生する高悪性度ヒト卵巣がん細胞株 (skov-3p)を用いた腹水産生腹膜播種モデルを作製する。 2、腹水産生腹膜播種モデルにおけるMSCを媒体とした腫瘍へのRRV送達法の検証 上記1のモデル作製1週間後にルシフェラーゼ発現RRVを感染させたMSCを腹腔内投与する(MSV/RRV群)。対照群として、PBS投与群、RRV投与群を設ける。in vivoイメージングにより、腫瘍内におけるRRV伝播効率を比較評価する。 2、腹水産生腹膜播種モデルにおける治療実験 上記1のモデル作製1週間後に自殺遺伝子搭載RRVを感染させたMSCを腹腔内投与する(MSV/RRV群)。対照群として、PBS投与群、RRV群を設ける。抗腫瘍効果の判定には、体重、腹水量、in vivoイメージング解析結果、病理組織学的所見を比較検討する。また生存期間の差異についても検討する。
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