Project/Area Number |
23K21453
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Project/Area Number (Other) |
21H03022 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
廣田 和美 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (20238413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 隆司 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (40613352)
二階堂 義和 弘前大学, 医学研究科, 講師 (50613478)
佐々木 賀広 弘前大学, 医学研究科, 教授 (70178672)
櫛方 哲也 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (80250603)
斎藤 淳一 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (90647413)
竹川 大貴 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (80834803)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | うつ / 高齢者 / Deep learning / 術後せん妄 |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は、高齢者はうつを発症しやすく、うつは術後せん妄(POD)のリスク因子であるため早期に発見し、改善させることがPOD発症予防になるため潜在的うつ予測法を開発する。予測するために、岩木健康増進プロジェクトで得られるデータを用いて、Deeplearningの手法により、うつの早期診断モデルを作成する。それを用いて、術前に一般術前検査データから潜在的うつを予測し、実際に術後にうつになっているかを調べて、予測法の精度を検討する。また、マウスを用いた動物実験でうつの発症機序と治療法を探る。基礎と臨床両面から、術後うつやPOD予測、機序解明と治療法開発を行う研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
臨床研究: 岩木健診データ及びいきいき健診データ、各々から作成したAIモデルは、互いのデータに置き換えて予測させるとauROC=0.5となり、モデルとして成立しなかったため、術後せん妄AIモデル確立に研究を切り替えた。2015年から2020年当院ICU入室患者の日本集中治療医学会データベース(JIPAD)を用いてPytorch による多層パーセプトロンモデルを確立した。結果、モデルの精度auROCは0.70と、従来のせん妄予測モデルPre-deliric modelのauROC 0.62より高かった。 動物実験: 術後高齢C57BL6/Jマウスをイソフルラン麻酔下で内臓刺激を伴う開腹手術侵襲を加え、術前7日目、術後1~14日目に行動試験を行い、不安・うつ病様行動評価試験と物体・空間認知機能試験を行った。また、術前7日~術後14日目まで注意行動の維持が必要なFR1-m1課題を行い、正答率、注意維持が出来なかった指標として尚早反応率等を解析した。その結果、 術後1日目、2日目、7日目に術後群はコントロール群に比べて不安行動の増強、物体識別能の低下、空間識別能の低下を示した。FR1-m1課題ではコントロール群に比べて術後群の正答率は術後に有意な低下を示した。また、術後群は尚早反応率や不正答率の有意な低下に加え、試行回数も有意に低下したことで、報酬への意欲低下(うつ様行動)が示唆された。海馬のミクログリアマーカーであるIba-1の陽性細胞数を計測した結果、術後群の海馬歯状回でIba-1陽性細胞数の有意な増加を認めた。また、プロテオームpathway解析ではRhoAや14-3-3、ミトコンドリア機能に関わるpathwayの関与が示唆された。よって、術後高齢マウスの認知機能低下やうつ様行動、不安増強に、海馬のミクログリア活性化や細胞機能低下の関与が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過去の岩木健診データといきいき健診データを使ってのAIうつ予測モデル作成は困難と分かった。当医学研究科医療データ解析学講座の玉田教授からも鬱のAI予測モデル作成は難しいとの示唆も受けた。このため、同じ神経炎症に起因する術後せん妄のAIモデル確立を目指した。その後は順調に解析が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究: 術後せん妄のAIモデル確立を目指す。現在auROCが0.7であり、JIPADのデータやそれ以外の周術期データも追加して0.8以上となるモデルの確立を目指す。 動物実験: 今後も例数の追加、再現性検証と並行して、試験後に採取した脳サンプル用いたプロテオーム解析ならびに免疫組織化学的解析を進め、術後の意欲低下と認知機能低下の発症機序解明を進める。
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