ウェアラブルデバイスを用いた咀嚼行動変容と歯周病改善による糖尿病コントロール
Project/Area Number |
23K21489
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Project/Area Number (Other) |
21H03129 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
堀 一浩 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70379080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多部田 康一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20401763)
吉村 将悟 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (20909395)
小野 高裕 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (30204241)
曽根 博仁 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30312846)
村上 和裕 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60804490)
高橋 直紀 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80722842)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
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Keywords | 咀嚼 / 糖尿病 / 歯周病 / 行動変容 / ウェアラブルデバイス |
Outline of Research at the Start |
近年,歯周疾患と糖尿病との関連だけでなく,咀嚼と糖尿病との関連も報告されているが,咀嚼能力と咀嚼行動(咀嚼回数やスピード)のいずれが全身の健康と関連するのかは不明瞭なままである.特に咀嚼行動に関しては,これまでアンケートによる主観的な評価にとどまっている. そこで本検討課題では,我々が開発した咀嚼行動をモニタリングできるウェアラブルデバイスを使用し,歯周疾患罹患患者における咀嚼能率と咀嚼回数,および糖尿病との関連を明らかにする.また,行動変容アルゴリズムを用いて効果的な咀嚼行動変容を促し糖尿病の改善効果を検討する.
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Outline of Annual Research Achievements |
近年,咀嚼と全身の健康との関連が報告されているが,咀嚼能力と咀嚼行動(咀嚼回数やスピード)のいずれが全身の健康と関連するのかは不明瞭なままである.特に,医科で注目されている咀嚼行動に関しては,これまでアンケートによる主観的な評価にとどまっており,実効的なツールが無いことから,効果的な咀嚼行動変容を促すことができずにいた.そこで,我々は耳に掛けるだけで客観的に咀嚼行動のモニタリングが可能なウェアラブルデバイスの開発に携わってきた.本検討課題では,このデバイスを使用して成人期におけるにおける咀嚼能率と咀嚼回数,および全身との関連を明らかとし,行動変容アルゴリズムを用いて効果的な咀嚼行動変容を促すことにより,その改善効果を検討する. 本年は,72名の対象者におにぎり1つ(100g)を摂取してもらい,その際の咀嚼回数,食事時間・咀嚼スピード・一口当たり咀嚼回数などを測定し,その後の経時的血糖値を計測した.さらに,対象者の身長体重測定,血液検査,口腔機能測定を行い,その関連について検討した.その結果,咀嚼回数は体重やBMI・腹囲と負の相関がみられ,経時的血糖変化曲線下面積(AUC)とは正の相関がみられた.また,摂取時間は咀嚼回数との相関が高く,体重・BMIとの負の相関がみられた.さらに,取り込み回数は体重・BMI・空腹時血糖と負の相関がみられた.一方で,一口当たりの咀嚼回数や咀嚼能率は体重やBMIとは相関を認めなかったが,経時血糖AUCとは正の相関を認めた.また,おにぎり咀嚼回数の中央値(234.5回)で被験者をよく噛む群とあまり咬まない群の2群に分けて比較したところ,体重,BMIには有意に差が見られ,あまり咬まない群は肥満の傾向が認められた.また,経時的血糖曲線におけるAUCの比較では,よく咬む群の方が有意に高い値となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症の影響があり,被験者募集に支障が出た.そのため,横断研究は行えているが,介入研究の進捗がやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では,まず咀嚼行動,咀嚼能率,歯周状態と,HbA1cとの関連を横断的に検討する.次に,歯周治療,補綴治療の一般的な歯科治療がHbA1cに与える効果と,咀嚼行動変容アルゴリズム付きの咀嚼回数計を用いて咀嚼行動変容がHbA1cに与える変化について検討する.本年度は,引き続き横断的に咀嚼行動,咀嚼能率,歯周状態と,HbA1cとの関連を検討する.新潟大学附属病院歯周科を受診した歯周疾患患者 200名を対象に,歯周状態(PD,LA,BOP,PCR,動揺度,PISA),咀嚼能力(咀嚼能率測定),咀嚼行動(bitescanにより計測,咀嚼回数,一口当たり咀嚼回数,食事時間),食習慣(BDHQ),血液検査(HbA1c,GLP1,インスリン,空腹時血糖,TNFα)を調査する.昨年度までに 測定した70名のデータに加えて,残るデータの採得を行う. さらに,横断研究終了後を見据え,歯周疾患患者に対して行われる一般的な歯周治療,補綴治療を行い,その前後でHbA1cへ与える効果を検討する縦断研究を計画する.本検討課題についてもプロトコールを策定して本学倫理委員会への申請を行う予定としている.
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)
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[Book] スマートヘルスケア2023
Author(s)
堀 一浩,小野高裕,谷村基樹
Total Pages
367
Publisher
エヌ・ティー・エス
ISBN
9784860438128
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[Book] 咀嚼の本32022
Author(s)
堀 一浩
Total Pages
96
Publisher
口腔保険協会
ISBN
9784896053883
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