認知症の人の"関係を前提とした自律“に基づくエンドオブライフまでの生活支援の方法
Project/Area Number |
23K21581
|
Project/Area Number (Other) |
21H03284 (2021-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
|
Research Institution | Saku University |
Principal Investigator |
島田 千穂 佐久大学, 人間福祉学部, 教授 (30383110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 亀田医療大学, 看護学部, 教授 (10265770)
平山 亮 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (10728075)
伊東 美緒 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (20450562)
井藤 佳恵 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (30455836)
鈴木 みずえ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40283361)
池内 朋子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40773809)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 認知症ケア / 意思決定支援 / エンドオブライフケア / アドバンスケアプランニング / 自律 / 医療やケアの選択支援 / ケアの選択支援 |
Outline of Research at the Start |
介護施設において認知症の人の意思を尊重したケアを実践するためには、介護職・看護職がその人の認知機能や置かれた状況に合わせて関わり、意思を引き出す支援が必要である。その支援は、意思を推定しながら選択肢を提示し、確認する試行錯誤のプロセスとなる。本研究は、介護施設における自律支援の場面で、介護職リーダーが認知症の人の意思を推察するためにどのような実践行動をとるか、その内容に基づいた認知症ケア支援ガイドを作成し、そのガイドの導入が、認知症の人のQOLを高め、家族介護者の認識を変容させ、介護職・看護職の認知症ケアの効力感を高めるかどうかを評価して、その有効性を検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
介護施設において認知症の人の意思を尊重したケアを実践するためには、介護職・看護職がその人の認知機能に合わせて意思を引き出す「関係を前提とした自律(relational autonomy)」の支援が必要である。そこで、介護職が日常ケアの中から、認知症の人の行動から「意思」を推察しようとしているか、しているとしたら、どのような場面でどのように対応しているのか把握する調査を実施した。全国の認知症対応型共同生活介護と地域密着型介護老人福祉施設から4000か所(抽出率24.3%)を抽出し、事業所長宛に調査票を郵送、介護職リーダーに回答を依頼し、webでデータ収集した。所属の倫理委員会承認後に実施した。調査方法は、一般的に介護職が対応を困難と感じる2つの場面(①入浴したがらない、②就寝後部屋から出て歩く場面)に関するビネットを提示し、各場面で認知症の人の思いを探る対応をするかしないか、する場合にはどのように対応するか自由記述を求めた。分析は、ケア提供者の言動に分節化してコード化し、ケア提供者の意図を解釈してカテゴリー化した。その結果、「安心感のある関係づくり」がケアの前提として必要とされ、入浴や就寝とは関係ない話題や行動で過ごしながら、思いに近づく情報を収集していた。その方法は、本人に直接理由を聞く「主観的世界の探索」と、記録などから探る「客観的情報からの推測」があった。入浴や就寝まで段階や時間をかけて、ケアを受ける意思がみられるまで「本人が受け入れやすい提案をし続けて待つ」一方で、ケア提供者の「意図通りにならないことを許容」する記述も多くみられた。ケア提供者は、認知症の人との安心感のある関係を前提として、探索、推測、提案して待つなど、本人の意思に近づく様々な方略があることを示した。この内容は、日本認知症ケア学会第24回大会で発表する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
covid19への対応のため、参加観察から調査に方法を変更し、データ収集ができた。今後はこのデータを基に、ガイドの作成と実施可能性の確認を行う。
|
Strategy for Future Research Activity |
収集されたデータを分析し、それに基づき、学会発表や研究会で議論した上で、関係に基づく自律支援のためのケアガイドを作成する。実践現場でのケアガイドの実施可能性を検討し、介入研究を実施する。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)