Project/Area Number |
23K21605
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Project/Area Number (Other) |
21H03330 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
井上 菜穂子 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (00509515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
財満 信宏 近畿大学, 農学部, 教授 (40455572)
古市 泰郎 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 助教 (40733035)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 脂質 / 細胞膜 / 骨格筋 / イメージング / オミクス解析 / 細胞膜脂質 / 分子種 / 質量分析 / ホスファチジルセリン |
Outline of Research at the Start |
本研究では4つの課題を設定し、研究を遂行する。課題1として筋細胞におけるPS組成を解析するための分析基盤構築として、LC-MSやMS-Imagingを用いて骨格筋組織におけるPS分子種の組成並びに局在について解析する。課題2として、実際に膜融合イベントに関与するPS組成を解析する目的のもと、幹細胞と筋細胞それぞれにおける固有の脂質組成を解析する。課題3として、筋肥大・筋萎縮によって変動するPS組成の解析並びにその生合成経路の探索を行い、課題4として膜融合に寄与するPSが同定された場合、PS投与によって筋萎縮抑制効果があるかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋は体を動かす動的な役割を担うだけでなく、体内の70%の糖を代謝する重要な糖代謝器官である。疾患や加齢に伴い筋量が減少することから、有効的な筋肥大メカニズムの解明が期待されている。本研究は筋肥大のメカニズムを明らかにする目的のもと、筋細胞が融合する際に必須の細胞膜脂質の一種であるホスファチジルセリンに着目し、前年度は骨格筋培養細胞C2C12を用いて、Ⅱ型糖尿病筋萎縮モデルであるパルミチン酸投与培養細胞を作成し、萎縮に伴い変動する脂質分子種の探索を行った。その結果、糖尿病に伴い変動するとされていた中性脂質だけでなく、細胞膜リン脂質にも顕著な変動が起こっていることを明らかにした。特に、細胞膜融合に重要な役割を果たすホスファチジルセリンは含量的にも有意に減少することをLC-MSの解析から分子種レベルで解析し、このとき、ホスファチジルセリンの合成に関与する酵素(PSS1)が減少することも見出した。さらにIGF1を投与した筋肥大モデルについても同様に解析を行い、同様にホスファチジルセリン分子種の変動を解析した。また、筋肥大に重要な役割を担うサテライト細胞を単離し、サテライト細胞中のホスファチジルセリン分子種についても同様に解析を行った。サテライト細胞を増殖させた筋芽細胞と、分化させた筋管細胞を作成しその脂質組成を調べたところ、特定のホスファチジルセリンは分化に伴い有意に増加することが分かった。今後はこの変動が動物モデルにおいても同じ変動がみられるかどうかを解析するとともに、合成酵素の発現制御介入によって分化・萎縮がコントロールできるかを検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で対象としているホスファチジルセリンは質量分析における感度が非常に弱い分子であることから解析が難しい脂質分子種であるが、高感度質量分析装置により分析手法を確立した結果、細胞10000個あたり、20種類程度の分子種を同定することができるようになった。その結果、セルソーターで骨格筋に存在する様々な間葉系幹細胞等のホスファチジルセリン分子種を検討する準備が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では4つの課題を設定し、研究を遂行する。最終年度である令和6年度は、課題3、および4として設定した、筋肥大・筋萎縮によって変動するホスファチジルセリン(PS)組成の解析並びにPSの投与が筋萎縮に与える影響の解析を行う。これまでの研究によって、パルミチン酸投与筋萎縮モデルにおいてPSのトータル量は減少し、筋肥大や運動刺激によって特定のPS分子種が増加していることを見出した。本年度は、LC-MSによるPS分子種分析を行うことで、筋肥大・萎縮に伴って変動しているPSの組成を明らかにする(井上)。この時、筋細胞だけではなく、筋肥大に大きくかかわるとされる、間葉系幹細胞の脂質組成についても明らかにしたい(井上、古市)。PSの生合成は主にジアシルグリセロール(DAG)を経由しホスファチジルエタノールアミン(PE)及びホスファチジルコリン(PC)から塩基交換反応により合成される。つまり、PSの変化が起こるときDAG、PE、PCの組成にも変化が起こる。そこで、PS変化と連動するようなDAG、PE、PC分子種の解析も併せて行う(井上)。また、PSの生合成に関与する合成酵素(PSS1,PSS2,PSD,LPCAT3)の発現変化についても明らかにする(井上、古市)。課題2で明らかになった融合を促進するPS組成を様々な萎縮モデル(加齢モデル、不運動萎縮モデル等)に投与して、その効果を探る(井上、財満)。また、C2C12細胞を用いて、PSの分子種組成を人為的に変えるため、PS合成酵素のノックダウンやPSの投与を行う。その結果、細胞融合にどのような変化が起こりうるのかを解析する(古市、井上)。
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