Project/Area Number |
23K21649
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Project/Area Number (Other) |
21H03403 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60030:Statistical science-related
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
栗木 哲 統計数理研究所, 統計基盤数理研究系, 教授 (90195545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 隆彦 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (00282715)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥15,210,000 (Direct Cost: ¥11,700,000、Indirect Cost: ¥3,510,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | ミンコフスキー汎関数 / チューブ法 / ボンフェロニ法 / 調和解析 / 点相関関数 / ショットノイズ / 球面調和関数 / 期待オイラー標数法 / 等方的キュムラント / 確率幾何 / 宇宙データ解析 / 中心極限確率場 |
Outline of Research at the Start |
画像データや空間点過程(点配置)などは確率場データと総称される.これらのデータから特徴的な形態を抽出し計量するために,積分幾何・位相幾何的特徴量(オイラー数,ミンコフスキー汎関数,ベッチ数,ピーク数,臨界点数など)が用いられている.本研究は,それら特徴量の統計的性質と有用性を理論的に明らかにするとともに,新たな統計量と手法を開発することである.また得られた新たな手法を,宇宙データ(宇宙マイクロ波背景放射のシミュレーションデータなど)や遺伝学における形態解析,品質管理における変化点問題といった具体的問題に適用し,手法をより実用化することも目標である.
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Outline of Annual Research Achievements |
(1) ユークリッド空間の弱非ガウス等方的確率場のレベルセットの期待ミンコフスキー汎関数の導出を行った.昨年度までに得られた結果をまとめ論文を執筆し刊行した. (2) 宇宙データ解析においては,ミンコフスキー汎関数計算で境界補正が行われないことが多い.論文 Matsubara, Hikage and Kuriki (2022) のシミュレーションデータを再利用し,その補正の有無の影響を見積った.実際のデータ解析ではミンコフスキー汎関数の計算において境界補正をすべきであることが分かった. (3) (1) と同様の計算を,球面上の弱非ガウス等方的確率場についても試みた.球面上チューブ公式,球面上KKF公式を経由する方法をとったが,導出が非常に煩雑であった.そこでユークリッド空間の等方的確率場の球面への制限によって球面上の等方的確率場を記述する方法を試みた.しかしながらこの方法で実現される球面上等方的確率場のクラスは自明ではなくさらなる検討が必要である. (4) 論文 Kuriki, Takemura & Taylor (2022) を一般化,発展させる形で,平均,分散が不均一の場合の確率場の最大値分布近似に関する期待オイラー標数法の研究を行った.正則条件の記述の困難が残されている. (5) 裾の重い非ガウス場におけるチューブ法とボンフェロニ法の誤差評価の研究を,E.Sprdarev教授(独・ウルム大)と行った.具体的にはガウス分布と裾が正則変動する分布をつなぐ分布族を設定し,それに対する誤差の漸近評価を行った. (6) 「確率・統計・行列ワークショップ2022」を2022年10月31日に長野県松本市にて開催した.また “Risk and Statistics, 3rd Tohoku-ISM-UUlm Joint Workshop” を2022年10月12-14日に東北大学にて開催した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要の項目 (1) については論文採択に至った.(2) については明確な結論が得られた. (3), (4), (5) については研究の主要部は完成した.2件の研究集会(国際,国内)を開催することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要の項目 (3) , (4), (5) については,引き続き研究を行い次年度内のプレプリント完成を目指す.さらに次年度には新しく実用化を意識した研究課題として,(a) 画像データからの変化点の抽出,(b) ミンコフスキー汎関数による凝縮度の計量とそのデータ解析,を行う予定である.(a) については,E.Spodarev教授の所有するコンクリートクラックデータの解析を,(b) については国立遺伝学研究所の細胞データの解析をそれぞれ想定している.また引き続き国際集会を開催し,当該分野との研究者との研究交流の幅を広げる.
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