Project/Area Number |
23K21722
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Project/Area Number (Other) |
21H03548 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
日笠 幸一郎 関西医科大学, 医学部, 教授 (10419583)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | ヒトゲノム多様性 / ヒトゲノム構造多様性 |
Outline of Research at the Start |
近年の遺伝性疾患の原因遺伝子診断率は30%程度であり、変異に応じた個別化医療を推進する上で、その改善が喫緊の課題となっている。本研究では、「高次構造型ヒトゲノム参照配列」の構築という課題に挑戦し、現行のヒトゲノム参照配列に基づく解析では検出が困難である病因変異の解明に貢献することを目指す。本研究の遂行により、現行の参照配列情報では捉えきれない未解決の遺伝性疾患症例を対象に原因遺伝子変異の同定が進み、遺伝子診断率の向上とゲノム情報に基づく個別化医療の進展に繋がることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度も、ロングリード(長鎖)シークエンサーを用いて、高精度のヒトハプロイドゲノムを構築することを目的とし、継続的にハプロイドゲノムの収集を行うとともに、2倍体ゲノムからの高分子DNAを抽出し解析を進めた。昨年度実施したOxford Nanopore PromethIONを用いたシークエンスに加え、PacBio Revio systemを用いて、高精度ロングリード配列(HiFi read)を生成し、総塩基数88Gb、N50値17.6kbを得た。NanoporeおよびPacBioのデータを統合してhybrid haplotype aware de novo assemblyを行ったところ、最大scaffold 136.9Mb、N50=57.7Mbのハプロタイプ1、及び、最大scaffold 146.7Mb、N50=50.5Mbのハプロタイプ2から構成される高精度ディプロタイプゲノムが構築された。全ゲノム解析が完了している3,000検体から抽出した構造変異情報を構築したディプロタイプゲノムに統合して高次元化を行った。従来のヒトゲノム参照配列を利用したマッピング結果と比較して、構造変異の検出精度が改善されることが示された。次年度は、全ゲノム情報の拡充やT2Tコンソーシアムから一昨年4月に公開された最新のヒトゲノム参照配列との比較検討、及び、構築した参照配列を基軸に疾患症例の全ゲノム解析を実施し、未知の原因変異の特定や、発症の予防・早期スクリーニングに役立つ知見の収集に努める。また、スクリーニングに際しては、NanoporeのMinIONを用いたadaptive sequenceの利活用を進める方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、高精度のロングリードシークエンス配列を追加解析し、日本人ディプロタイプ参照配列の構築、及び、その高次元化を進めた。未知の原因変異の特定が期待できる精度で構築できたことから、この参照配列情報に基づいて様々な疾患の原因変異の特定に活用できる段階に至っており、当初の計画通り順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、NanoporeおよびPacBioシークエンサーを用いたロングリードシークエンス解析を進め、haplotype aware de novo assemblyによって高精度日本人ディプロタイプゲノム参照配列を構築した。次年度は、日本人ゲノムの網羅性を高めるため、全ゲノム解析対象検体を1万検体まで追加し、統合する予定である。また、構築した参照配列を基軸に疾患症例の全ゲノム解析を実施し、未知の原因変異の特定や、早期スクリーニングに役立つ知見の収集に努める。
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